4 カール大帝 小ピピンの子が、中世西ヨーロッパの歴史を代表する人物、有名なカール大帝(カール1世、シャルルマーニュ、742~814、位768~814)である。彼は、父ピピンの後を弟とともに継いだが、弟の死で単独の王となった(771)。3年後に教皇の要請でイタリアに出兵し、今まで教皇を圧迫してきたロンバルド王国を滅ぼした(774)。 ゲルマン民族の一派で、北ドイツのエルベ川流域に居住していたサクソン(ザクセン)族の一部はアングル人とともにブリタニアに渡ったが、残りは北ドイツに居住していた。カール大帝は、サクソン族との5回以上30年に及ぶ戦いの末、ザクセン(サクソニア)地方を征服し、サクソン族のキリスト教化に成功した。 この間、中央ヨーロッパに侵入してきたアジア系のアヴァール人と戦い(791~799)、これを撃退し、ドナウ川の中流域にまで領土を拡大した。アヴァール人は、モンゴル系と言われ、か