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ブックマーク / saebou.hatenablog.com (7)

  • 終盤グダグダだが、キュートな映画〜『高慢と偏見とゾンビ』 - Commentarius Saevus

    『高慢と偏見とゾンビ』を見た。 ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』にゾンビものをマッシュアップした映画である。19世紀初頭のイギリスでゾンビ禍が猖獗を極めており、レディの平均的な教養にゾンビと戦う武術が含まれていたという設定で、ベネット姉妹も中国で学んだ武道でゾンビと戦う。ベネット家の次女であるエリザベス(リリー・ジェームズ)の勇敢で俊敏な戦いぶりに心を動かされたゾンビハンター、ダーシー(サム・ライリー)だったが、お互いのプライドや見栄が邪魔してなかなか恋が進まず… 話の展開はかなりグダグダである。シャイでちょっとトロいはずのジェーンまで優秀な武道家になっているのはちょっとキャラにあわないだろうとか、武道家のレディ・キャサリンに取り入りたいはずのコリンズ師がエリザベスに「結婚したら戦いはやめて頂けると…」とか言ってくるあたりがちょっと強引だとか、前半からいろいろ細かい綻びはあるのだが、

    終盤グダグダだが、キュートな映画〜『高慢と偏見とゾンビ』 - Commentarius Saevus
    Imamu
    Imamu 2016/09/23
    「史実でも精神疾患で苦しんでいたジョージ三世が残虐なゾンビとの戦いでショックを受けて心労で狂ったという設定になっているあたりはクスリとしてしまう」
  • フェミニストとしてすすめる、フェミニズムに関心を持つための本5冊(1)物語・ノンフィクション編 - Commentarius Saevus

    最近炎上していたこのまとめがとにかくひどい。 「クソフェミ「まずはを読め!」俺ら「どのを?」のテンプレに答える当にフェミニズムが学べる5冊の」 とりあえずこのまとめのひどさはいくつもあるのだが、 ・タイトルに「クソフェミ」というのが入っている時点で、フェミニズムを侮蔑する気が全身から汗のようににじみ出ている。真面目に謙虚さと疑いを持って学ぶ気はないようだ。 ・そもそもフェミニストが「まずはを読め」というのをテンプレ的に言ってくるという状況があまり想像できないが、それはともかくとして他の専門分野で妙なことを言うと「を読んでから言え」と言われるのは当たり前なのに(宇宙、地震や火山、医学、歴史など)なぜフェミニズムだけこんなにウザがられているのか理解できないし、また関心があるという人にをすすめるのは別に普通である。 ・フェミニズムについて知りたいくせにいきなりロールズやセンをすすめ

    フェミニストとしてすすめる、フェミニズムに関心を持つための本5冊(1)物語・ノンフィクション編 - Commentarius Saevus
    Imamu
    Imamu 2015/06/20
    M・アトウッド『侍女の物語』/A・ウォーカー『カラーパープル』/イプセン『人形の家』/『マララー教育のために立ち上がり、世界を変えた少女』/シェリル・サンドバーグ『LEAN IN 女性、仕事、リーダーへの意欲』
  • お菓子をくれなきゃいたずらするのは、アイルランドのジャガイモ飢饉のせいか?〜リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』 - Commentarius Saevus

    リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』大久保庸子訳(原書房、2014)を読んだ。 ハロウィーンの文化誌posted with amazlet at 14.10.31リサ モートン 原書房 売り上げランキング: 13,548 Amazon.co.jpで詳細を見る 比較的新しい祭りであり、またすごい早さで商業化されていっているが、起源などについてはよく知られていないハロウィーンについて、始まりから最近のトレンドまでを網羅したである。もちろん、わかっていないこともあるのでそこについてはあまりはっきりしない書き方になっているが、へんな断定をしていないぶん誠実だし、さらに祭りの性質を考えるとわかっていない部分の多さがミステリアスでむしろ彩りを添えているとも言える。 とはいえ、ハロウィーンの起源は一般的によく知られていないだけで過去の原型になった祭りについては、思ったよりは今既にわかっていることが多

    お菓子をくれなきゃいたずらするのは、アイルランドのジャガイモ飢饉のせいか?〜リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』 - Commentarius Saevus
    Imamu
    Imamu 2014/10/31
  • どうして『アナと雪の女王』のクリストフには財産がないのか〜女相続人の文芸史(注意:山ほどネタバレあり) - Commentarius Saevus

    数日前からツイッターでこんなのが話題になっている。 夏野剛×黒瀬陽平×東浩紀「男たちが語る『アナと雪の女王』——なぜクリストフは業者扱いなのか」 タイトルが明らかに釣りで、さらに登壇者がこの通りなのでずいぶんと批判が多いのだが、まあこの面子だと過去の文学的・映画的伝統をディズニーがどうふまえてるかとかは全然出てこないかもしれないと思うので(他はよくわからないがとくに三番目の論者は歴史に全然興味がないだろう)、とりあえず「クリストフに財産・身分がない」ことの背景にはどういう文芸の伝統があるのかっていう話を、「女相続人もの」の歴史を使ってちょっと分析していきたい。この「女相続人もの」というのは日の文芸だとそんなにメジャーな伝統ではないように思うのですんなり理解しにくいところがあると思うのだが、これを知っていたほうがたぶん『アナと雪の女王』のみならずいろんなアメリカのロマンティック・コメディ映

    どうして『アナと雪の女王』のクリストフには財産がないのか〜女相続人の文芸史(注意:山ほどネタバレあり) - Commentarius Saevus
    Imamu
    Imamu 2014/08/09
    「女相続人ラブゲット大作戦」ポップな表現だ
  • 『アメリカン・イディオット』〜60年代ガールポップの後継者としてのグリーンデイ - Commentarius Saevus

    ハマースミスアポロでグリーンデイのアルバムに基づいたロックオペラ『アメリカン・イディオット』を見てきた。曲は二枚のコンセプトアルバム『アメリカン・イディオット』及び『21世紀のブレイクダウン』からとってきている。主筋は『アメリカン・イディオット』に沿っているが、他にふたつ脇筋がある。 で、楽曲のほうはもちろん素晴らしいしもともと『アメリカン・イディオット』はきちんと話があるので基的なストーリーラインはいいはずなのだが、アルバムで曖昧になってたところの処理とかがイマイチ垢抜けないなあと思うところも多数あった。とくに主筋である田舎から街に出て来たジョニーが自分のオルターエゴである聖ジミーにドラッグと酒にまみれた生活に引きずり込まれ…っていうところは、歌をきいているだけだとそうでもないのだが実際に舞台でやるとあまりにも『ファイト・クラブ』っぽくなってしまって若干オリジナリティが感じられなくなっ

    Imamu
    Imamu 2012/12/17
    「グリーンデイのジェンダーの扱いはいつもながら非常に曖昧で興味深い」「パンクって所謂マスキュリニティの音楽であるように見えて、それを相対化するものとしてのマスキュリンでないものを絶対的に必要としてる」
  • 舞台、観客、その間にある権力〜バナナ学園問題から考えたこと - Commentarius Saevus

    えーっと、一昨日くらいから演劇クラスタを騒がせているバナナ学園問題というのがある。これはバナナ学園純情乙女組というカンパニーが王子小劇場で行った「翔べ翔べ翔べ!!!!!バナ学シェイクスピア輪姦学校(仮仮仮)」という公演において、男性パフォーマーが観客の女性の胸などを同意を得ずに触り、自分の下半身が触れるような状態で性行為の真似をする行為を行ったということがツイッターで報告された、という問題である。 私はもちろん公演は見られないので(1万キロ離れている)、基情報はツイッターや劇場のウェブサイトから得た。 発端となったtogetterまとめの魚拓(タイトルが扇情的なので書きません) 残っている短縮版のまとめ「バナナ学園に関して」 消される前のおおもとのtogetterのはてブ このあたりまではウェブ上で流れている情報だけで真偽不明なとこがあったのだが、ハコである王子小劇場ウェブサイトにも情報

    舞台、観客、その間にある権力〜バナナ学園問題から考えたこと - Commentarius Saevus
    Imamu
    Imamu 2012/05/31
    「ハッピー・スラッピング」「客の権力(見る力)と舞台の演者の権力(見せる力)の微妙な権力関係」(スタンリー・フィッシュ,ブレヒト)「観客解釈共同体~読者解釈共同体より均一な解釈を出しやすいという傾向があると」
  • Truthiness vs. Fact(2)ウィキアリティを事実に近づけるために - Commentarius Saevus

    えーっ、昨日と一昨日の続きってことで、今日は図書館のレファレンスサービスというものの根底にある理想について私の勝手な妄想を書こうと思う。 それで、まずは『図書館戦争』風に、「図書館の自由に関する宣言」をちょっと引用してみようと思う。 2. すべての国民は、いつでもその必要とする資料を入手し利用する権利を有する。この権利を社会的に保障することは、すなわち知る自由を保障することである。図書館は、まさにこのことに責任を負う機関である。 3. 図書館は、権力の介入または社会的圧力に左右されることなく、自らの責任にもとづき、図書館間の相互協力をふくむ図書館の総力をあげて、収集した資料と整備された施設を国民の利用に供するものである。 4. わが国においては、図書館が国民の知る自由を保障するのではなく、国民に対する「思想善導」の機関として、国民の知る自由を妨げる役割さえ果たした歴史的事実があることを忘れ

    Imamu
    Imamu 2009/09/28
    ウィキアリティ(Wikiality)「事実ではなく合意に基づく真実」and トゥルージネス(Truthiness)「事実ではなく直感に基づく真実らしさ」『調べ物というのは本来あまり民主的でも自由でもないプロセスである・・・分類、階級化』
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