本当に市民の健康が守れるのか、疑問が残る内容となりました。発がん性、コレステロールなどの脂質異常、新生児の体重抑制、免疫機能低下などの健康影響が指摘される有機フッ素化合物(総称PFAS)について、国の食品安全委員会が6月に出した健康影響に関する評価書です。 PFASは人工的につくられた化学物質で数千~1万種類以上あります。環境中で分解されにくい特徴から「永遠の化学物質」と呼ばれます。フライパンなどのフッ素樹脂加工や半導体製造、泡消火剤など多様な用途で使われてきました。 ■米欧と比べ緩い値 代表的なPFOS、PFOA、PFHxSについては、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約で製造や使用などが制限されています。しかし、すでに米軍基地や工場周辺などでは深刻な汚染が広がっており、世界的に規制の流れが強まっています。 日本では食品安全委が科学的知見にもとづくリスク評価をすすめてきました。今