2015年10月末、「国鉄特急色」の列車が定期運行を終了します。長い歴史を持ち、人々の記憶のなかに多く刻まれてきた、そのクリーム色と赤い帯。どのようにして生まれ、なぜいま消えていくのでしょうか。 特急「こだま」が元祖 JR西日本が北近畿エリアで運行する「国鉄特急色」の381系特急形電車が、2015年10月30日(金)をもって定期列車としての営業運転を終了します。これでJRが定期運行する特急列車から、「国鉄特急色」が完全に姿を消すことになりました。 クリーム色の車体に赤い帯を巻いた「国鉄特急色」。日本各地を走った長い歴史を持つデザインのため、思い入れのある人は鉄道ファンに限らず多いでしょう。この「国鉄特急色」、いったいどのようにして生まれ、なぜ消えていくのでしょうか。 最後まで国鉄色で走っていた特急「きのさき」の381系(2013年7月、恵 知仁撮影)。 国鉄は1950年代末から「特急」「寝