航空祭や映画などで目にする戦闘機の離陸直後の急上昇。「ハイレート・クライム」や「ハイアングル・テイクオフ」と呼ばれる飛び方にも、実は戦術的な意味が含まれているとアメリカ軍のパイロットが語ってくれました。 似ているようで違う「ハイレート・クライム」と「ハイアングル・テイクオフ」 戦闘機が離陸するとき、カッコいい機体のフォルムとエンジンから発せられる轟音によって、その姿に目を奪われる人は多いでしょう。しかし、色々な機体を見比べると、離陸の様子に違いがあるのがわかります。 拡大画像 ハイレート・クライムで離陸するため、滑走路上で加速するアメリカ空軍のF-15「イーグル」(布留川 司撮影)。 戦闘機の離陸方法の中で、その見た目からもっとも有名なのがハイレート・クライム(ズーム・クライムとも)ではないでしょうか。これは離陸滑走で機体が地面から浮かび上がった後も水平飛行を維持して加速(増速)、その速度