この話は、本命は 詩経の注釈書である『毛詩正義』(これが正しいかどうかは別に検討する) の書かれた木簡が見つかった、というところなんだけど、掲示板を見ていたら、あまりにも面白かったので、 三九廿四 と書いた計算間違いを1200年も経って、見つかってしまった、名もなきかわいそうな下級役人の話をメインにする。 そもそもは、こんな話。 毎日より。 詩経:注釈の木簡、兵庫祢布ケ森遺跡で出土…9世紀初め 兵庫県豊岡市教委は20日、律令制下の役所の一つ、但馬国府跡とされる同市日高町の祢布(にょう)ケ森遺跡から、中国の四書五経のひとつ「詩経」の注釈を記した9世紀初め(810年前後)の木簡が国内で初めて出土した、と発表した。詩経の注釈書は官吏養成機関のテキストで木簡に書き写して勉強したらしい。9世紀前半は漢詩集が次々に編さんされた時代で、平安京での漢詩の流行が地方にも及んだことを示す貴重な史料となりそうだ