五月上旬、東日本大震災で被災した東北電力女川原子力発電所(宮城県女川町)を訪れると、二号機と三号機のタービン建屋の外壁に、鉄骨の足場が組まれていた。また、原発の岸壁では重油タンクが横倒しになっていた。 女川原発近くに建つ民家は徹底的に破壊され、津波の激しさを物語っている。 地震と津波被害について東北電力に確認すると、横倒しになった重油タンクは「暖房用の重油タンク」で、非常用電源とは直接関係ない施設。一方、三号機タービン建屋外壁の足場は、「地震の揺れで、タービン建屋の(圧力を調整する)ブローアウト・パネルが開いてしまった」ため、それを閉めた上で足場を組んでいるという。 ブローアウト・パネルは、非常時に建屋内の圧力が高まった際、圧力を逃がすため自動的に”パカッ”と開くのだが、今回は地震の揺れで開いてしまったそうだ。同様の設備は、タービン建屋のほか、原子炉建屋にも装備されている。 放射性物質が大