ハイパーインフレの状況にあるロシア経済 ウクライナ侵攻を受けた対ロ制裁措置によって、比較的良好だったロシア経済は急速に悪化に向かい、ロシア国民の生活環境もにわかに悪化している。 ロシアのウクライナ侵攻が起こった週には、ロシア国内の銀行から2.5兆ルーブル(約2.5兆円)の預金が引き出された。 他方で、ロシアの消費者は、身の回りの生活用品の品不足と価格上昇に直面している。制裁措置による輸入品の減少、ルーブル安による輸入品の価格上昇が背景にあり、消費者による買い急ぎが、それらに拍車を掛けている。 テレビ、掃除機、スマートフォンといった電化製品、グラニュー糖などの食品、そして医薬品の価格上昇が足元で目立っている(コラム、「ロシアで進むハイパーインフレ。旧ソ連型物不足・インフレになるか」、2022年3月18日)。ロシア連邦統計局によると、消費者物価は2週連続で前週比2%以上、上昇している。これは1
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