![Amazon.co.jp: 精霊流し (幻冬舎文庫 さ 8-1): さだまさし: 本](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f98dc5b85adca276eb3fb360ee1835c85fc5cfbf/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F61GaifgWaeL._SL500_.jpg)
母がガンで余命いくばくもない・・・。咲子は母を看病するために徳島に滞在することにした。母の生き方、母の思い、そしてまだ見ぬ父の存在。それらは咲子の心にどんな響きを与えるのか?切なくも心温まる作品。 「凛とした」まさにそんな生き方だった。女性として母として・・・どんな時でもおのれの信念を貫いて生きてきた。「神田のお龍」と呼ばれ、姉御肌だった母。死を目前にしても、その生き方は変わらない。誰にも迷惑をかけずに逝きたい。その思いは痛いほど切ないものだった。強い母。だが、強がっていただけなのかもしれない。母が遺したものの中に母の心を見たとき、咲子は何を思ったのだろう。人が生まれ死んでいく。その営みを、変わらぬ姿で見つめている眉山。その光景を思ったとき、泣きたいような気持ちになった。
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