いろいろな作家の方たちが本や本屋さんをテーマに、個性豊かに描いた18作品を収録。 有名作家の競演。しかも本にまつわる話ということで、本好きの私とってはたまらない作品だった。本や本屋さんをテーマに、ファンタジックに、時にはミステリアスに、そして時には甘く、やさしく、切なく・・・。特に印象に残ったのは、内容によりさまざまな性格を持つ本が飛び回る様子を描いた恩田陸さんの「飛び出す、絵本」と、本に対する切ない思いを描いた本多孝好さんの「十一月の約束」の二つだ。そのほかの作品も、味があって面白い。「次はどんな話だろう?」読むのは、まるで宝箱の中からひとつひとつ宝物を取り出すような気持ちだった。それぞれの作家の本に対する思いも、読み手の心に伝わってくる。本が好きな方、一読の価値あり♪