広告 『ボタンちゃん』を読んで 神奈川 花子 『ボタンちゃん』は、とてもこわい絵本でした。 まず、絵がこわかったです。 おばけがかかれていたりしたわけではありません。かかれていたのは、ガラガラや、ホッキョクグマのぬいぐるみなどでした。それでもやはり、どこかこわくて、北極の遊園地のページなど、わたしにはわるい夢のようでした。 そして、その絵よりももっとこわかったのが、みんなが自分の大切なものをどんどんとわすれていって、へいきでいることでした。 ある日、ボタンちゃんをブラウスにとめていた糸が切れてしまいました。なかよしのボタンホールちゃんは、泣きそうな顔になって、しかしどうすることもできずにいました。かなしいお別れでした。 ところが、もうそのつぎのページで、ボタンちゃんはコロコロコロとゆかをころがるたのしさに心を軽くしています。ボタンちゃんはボタンホールちゃんのことをわすれてしまったのです。
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