世界各地の著名なミュージアムの作品をネット上で鑑賞できる「Googleアートプロジェクト」。2011年2月にスタートし、4月9日からは第2弾としてさらに拡大、40カ国151施設の作品3万件以上を楽しめるようになった。今回、日本からも初めて6つの博物館、美術館が参加。その1つ、東京国立博物館(東京都台東区)では、「ストリートビュー」の技術を用い、本館の「文化総合展」展示室をほぼ全て見ることができる。日本最大規模の博物館と米IT大企業による異色コラボの実現。関係者の苦労がにじむ、その撮影現場をのぞいてみた。 2011年10月17日月曜日朝。休館日で来館者のいない東京国立博物館に、Googleの撮影スタッフが集まった。この日、ストリートビューと同じ技術で撮影するため持ち込まれたのは、高さ2.6メートル、重さ60キロの「トロリー」と呼ばれる手押し車。Googleがアートプロジェクトのために、独自に