リダイレクトはシェルに欠かせない機能の一つだ。標準出/入力をファイルへ向けたり、標準出力を標準エラー出力へ向けたり、また、その逆もできる。リダイレクトはできるシェル使いの第1歩。"command > /dev/null 2>&1"とかっこよくやってみたいもの。 zshも当然リダイレクト機能を持っている。しかし、zshのリダイレクトはbashやtcshのそれとはひと味違う。zshでは最初からリスト1.1の設定が有効になっており、bashやtcshではデフォルトでは実現されていない機能もサポートしている。今回はzshのリダイレクト機能を紹介しておこう。 リスト1.1 multiosオプション - デフォルトで有効になっている % setopt multios リダイレクト先を複数設定 echoコマンドでテキストを出力して、リダイレクトさせてファイルへ書き込む。これはシェル操作の最初の一歩だが、