[東京 31日 ロイター] 民主党政権が誕生すると、ビールの酒税が引き下げられ、ビールが値下げになるという可能性が出てきた。同党が政策集でアルコール度数に比例した課税の検討を打ち出し、ビールや発泡酒、第3のビールなどで構成されるビール系飲料に対する税率の抜本変更を検討しているためだ。 ただ、消費税増税を4年間封印している同党にとって、税収減につながる税率見直しは、財源不足を一段と深刻化させることになりかねず、実現には高い壁がそびえているとみる業界関係者も少なくない。仮に実現に向かうことになれば、ビールメーカー各社はそれぞれ得意分野が異なるため、業界地図にも影響が出てくる可能性がある。年末の税制改正の議論から目が離せない状況となってきた。 <課税の基準、麦芽の量からアルコールの度数へ> 現在の酒税制度では、ビール系飲料(ビール、発泡酒、第3のビール)に対する課税は、麦芽の量で決まっている。3