反政府デモによる混乱が続いていたタイで、軍がクーデターを宣言し、国の全権を掌握しました。 “ほほえみの国”で今、何が起きているのか。 アジア総局の清水一臣記者が解説します。 突然のクーデター宣言 「陸海空軍などで作る評議会が全権を掌握した」。 今月22日の夕方、首都バンコクにあるNHKアジア総局で、地元テレビ局の放送をモニターする10台のテレビ画面が、突然、同じ映像に切り替わりました。 そこに映ったのは軍の最高幹部たち。 気が付くと、いつの間にか私たちのオフィスが入居するタイのチャンネル9のニュースルームの中にも武装した兵士数人が入り、通常の放送を止めさせていました。 「放送局をまず制圧する」。 まさに教科書どおりの軍の動きでした。 司令官は「東の虎」 クーデターを決行したのは、プラユット陸軍司令官です。 王妃の警護を担当する精鋭部隊の近衛連隊の出身で、連隊のあった場所から
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