先日、タモリに関する記事を書いた。演芸史と絡めたちょっとマニアックな話題だったので、興味を持つ人もそんなにはいないだろうと想定していたのだが、蓋を開けてみると、思っていたよりもずっと沢山の反応を頂いたので驚いた。『27時間テレビ』の興奮冷めやらぬタイミングでの更新だったとはいえ、まさか普段の五倍近いアクセス数を記録することになろうとは……普段、私がお笑いDVDのレコメンドを書くために、どれだけ苦悩していると思ってるんだ……おっと、心の声が……。 さて。当該記事にも書いたが、タモリはいわゆる演芸と殆ど関わりを持つことなく現在のポジションまで登り詰めた、いわば純粋培養のパフォーマーである。漫才師でもなければコント師でもない、落語家でもなければ放送作家でもアナウンサーでもない。唯一無二の絶対的な存在、それがタモリだ。そんなタモリとはまったく逆の世界に生きていたにも関わらず、そのしがらみから逸脱し