■小学生が「戦車した」夏 西住(にしずみ)みほ、10歳。支那事変での軍神・西住小次郎を想起させる西住家は、大和撫子(なでしこ)のたしなみとして大事に扱われている武道「戦車道(せんしゃどう)」の家元だ。中学校に進んだ姉・まほが戦車道の大会で表彰されたのを機に、みほは小学校の友達3人と「戦車する」ことになる。 4人で戦車に乗り込んではみたものの、ようやく軌道に乗るかと思えば、内輪もめがあったりしてなかなか足並みがそろわない。 状況を打破するために、みほは姉に戦車の練習試合を申し込む。壮絶な撃ち合いを通して小学生戦車チームの結束力は高まった…と思ったら、またもトラブルが発生する-。 苦境に陥るたびに各自が自分なりの役割を果たして一つ一つ困難を乗り越え、子供たちは成長していく。みほを見守る姉と、家政婦の菊代さんの優しさが身にしみる。戦車は皆の心が一つになって動くもの。果たして、みほは「自分だけの戦