「日本のブラック免税店が中国客を陥れる。多数の被害者が明るみに出て、減るどころか増えている」 5月末、中国語通訳案内士の友人がこんな中国メディアの報道を筆者に転送してくれた。 「日本免税黑店专坑游客 多次曝光受害者不减反增」(新華網2016年5月31日) これは中国人の日本旅行の実態を告発する記事である。日本のブラック免税店で多くの中国客が法外な値段でニセモノ商品を騙されて購入させられているというのだ。 製造元の住所に工場がない!? 同記事では、実名入りで都内の2つの免税店を挙げている。同店を訪ねた中国人記者が見たのは、ガイドと彼らに仕事を発注している日本国内のランドオペレーター(旅行手配業者)、免税店の三者がグルになって中国団体客を店に連れ込む光景だった。 問題は、これらの免税店で売られる健康食品などの法外な価格である。類似した商品が町場のドラッグストアでは数千円で売られているのに、そ