「いじめや仲間はずれのない楽しい学級づくりを」と、学級担任であれば誰しも願う。 「みんな仲良くしなさいよ」といつも言うことも大事ではあるが、それで事足りるぐらいなら苦労はしない(^^;) いじめなどのない学級づくりのためには、学級の子供の人間関係を正しく把握し、実態に応じた具体的な手立てを講じることが必要である。 学級集団での人間関係を調べるのに効果的なのが「ソシオメトリー(sociometry)」である。 ギリシア語で集団あるいは社会を意味する「socius」と、測定を意味する「metrum」を語源とする言葉で、社会測定という意味である。アメリカの精神医学者のモレノ(Jacob Levy Moreno、1892~1976)によって提唱された理論に対して限定的に使われる言葉である。 この理論に沿って行われるのが「ソシオメトリック・テスト」である。 具体的には、集団の中で各成員が他のどの成員