インターネットのサイトに悪口を書き込むなどの「ネットいじめ」が社会問題となるなか、あえてネットを利用していじめ解決につなげようというサイトが注目を集めている。個人が特定されないネットの持つ「匿名性」を「相談しやすい環境づくり」につなげようというもので、利用者が増えつつある。不適切な書き込みを排除しなければならないといった課題もあるが、いじめ解決への選択肢のひとつになりそうだ。(道丸摩耶) 「死にたい 返事待ってます」。いじめ対策サイト『@いじめ』の中にある「いじめ相談掲示板」に10月初旬、匿名の投稿者からこんな相談があった。学校でいじめに遭っているという書き込みには、「死ぬのはまだ早い。絶対ダメ」「一緒に戦うよ」など100件を超す返信があった。 「顔の見えない相手でいいから話を聞いてくれる人がいる環境をつくりたかった」と話すのはサイトを運営する「ファンクション・ティ」(兵庫県西宮市)の田尾