出世を目指した半沢は正しい 人気ドラマ「半沢直樹」が最終回で42.2%(関東地区)の視聴率を残して幕を閉じた。日本での生活が20年近い知り合いの米国人とこのドラマの話になったとき、彼は「このドラマはとても日本的。アメリカではありえない」と教えてくれた。 彼はこのドラマには「アメリカではありえない」3つの点があると言う。ひとつ目の「ありえない」は、半沢のような一介のミドル社員が社内で大活躍し、下剋上のような動きをすることだ。トップダウンで物事が動くのが当たり前の米国企業では、限られた権限しかないミドルにできることは限られている。 彼は「もし米国企業に半沢直樹がいれば、経営トップは彼をすぐに常務に抜擢するだろう」とも言っていた。実力主義の米国なら当然だ。 2つ目の「ありえない」は入社同期の社員たちの仲の良さだ。そもそも入社同期の絆自体が米国企業では薄いが、「同期だから仲良くする、協力する」とい