自民党総裁選で主要派閥に推され、その戦いを有利に進めている菅義偉氏。ここにきて、「叩き上げ」「苦労人」「庶民派」「集団就職」という人物評が闊歩し、中には「田中角栄にも通じる庶民派」などという評価が出ている。しかしこのイメージは本当なのだろうか?確かに「苦労人」の解釈は人それぞれであるが、稲作を妻に任せて博打に明け暮れ、借金苦であった田中角栄の実家と、菅義偉氏のそれは明らかに違っている。 菅義偉氏の父・菅和三郎は秋田県雄勝町(現・湯沢市)の町議会議員を菅氏の中学校卒業頃から連続で4期務め、同時にいちご栽培で成功し、1959年(菅氏が10歳のころ)には地元組合の長となって以後51年間、独自のいちごブランドを育てる。2010年に死去すると、旭日単光章を叙勲されたほど成功した地元の名士である。明らかに貧農で、進学さえままならなかった角栄とは根本的に異なっている。 菅義偉氏を支持する人々は、「安倍路
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