2015年02月11日23:13 カテゴリ法/政治 「自粛の全体主義」を作り出しているのは誰か 「翼賛体制の構築に抗する」という声明が発表された。記者会見で「報道機関が政権批判を自粛している」と主張したのが、報道ステーションで「安倍首相は空爆したがっている」とか「テロリストと仲よくしよう」などと激しく政権を批判した古賀茂明氏だというのは悪い冗談だろう。 自粛は、意識的に「構築」されるものではない。丸山眞男は「自粛の全体主義のさなかに」と題した1988年の座談会で、昭和天皇の病状をめぐる報道の自粛を戦前と比較して、本質は変わっていないと指摘し、「マスコミが病状を事細かに伝える点は戦前よりひどくなった」といっている。 88年9月に天皇が吐血したとき、NHKが早まって「危篤」の態勢を組み、橋本大二郎氏が毎日、病状を報告することになった。皇居の前にテント村ができ、そのコストは毎日2000万円ともい