既報の通りだが、これはあまりに大きな事件であるため、もう少し情報を収集する必要があり、慎重に議論したい。 今回の提訴内容は、なんら驚きはなく、いわば公然の事実に近いものだった。問題は、それを立証できるかどうかということであり、SECが裁判に勝てる可能性があるかどうか、そして何より、オバマ政権が、ゴールドマンと戦い抜く気があるかどうか、という点である。 最後の点が最重要で、ここを分析できなくては、この問題は語れない。 もし、政権が本気であれば、まさに大恐慌の再来だ。SEC設立の経緯は、1929年の大暴落から、経済が混乱し、その中で、バブル期に、NY証券取引所の幹部もすべてのブローカーもぐるになって、壮大なるインサイダー取引を行っていたことが判明し、市場への信頼は地に落ち、経済が大恐慌に陥ったからだけではなく、市場が大混乱し、暴落が継続したのであった。 その結果、市場改革が行われ、SECをハー