このたびの大相撲の不祥事について、私はあまり同情的な気持ちを持っていない。 というのも、角界には、朝青龍を排除するに当たって盛大にきれいごとを並べた人たちが居残っているからだ。 やれ国技だ文化だ伝統だと、彼らは、自分たちの関わっている興行について、歯の浮くような美辞麗句を言いつのっていた。曰く、相撲の美、横綱の品格、無言の掟、民族のDNA。武士の覚悟。ほのぼの麗句。 なるほど。よくわかった。 私は納得した。大相撲の世界が彼らの言うように、美しくも正しい文化的な結界であるのだとしたら、私の大好きな朝青龍は、その清廉な小宇宙にはなじまない異分子だったはずだからだ。ドルジは乱暴者だった。身勝手でもあった。ファンのひいき目で見ても教養溢れる紳士というわけにはいかなかった。ごくごくありきたりな二十代の粗野な青年であったに過ぎない。 だから、そのがさつで傲慢で粗暴なファン太郎を、角界は、追放した。それ
横審でKY発言 野球賭博疑惑「客は罪軽い…」 横審終了後、陸奥理事(左)と一緒に会見する鶴田委員長 Photo By スポニチ 20日発売の週刊新潮で野球賭博をめぐるトラブルに巻き込まれていると報じられた大相撲の大関・琴光喜が、22日に行われた警視庁による事情聴取で疑惑を否定していたことが24日、分かった。 捜査関係者によると、警視庁は22日の取組終了後、琴光喜を同庁に呼び、同日午後9時頃まで報道された事実関係などを確認したという。 琴光喜の問題はこの日、東京・両国国技館で行われた横綱審議委員会の会合でも話題となり、日本相撲協会生活指導部の陸奥部長(元大関・霧島)が冒頭で経緯を報告した。会見では、鶴田卓彦委員長が「(陸奥部長は)“師匠と本人に直接聞いたが、何もありません”と言っていた」と説明した。ただ一方で同委員長は、一般的な見解と前置きしながら「警察の偉い人に聞いたが(賭博の)お客さん
朝青龍を石もて追った角界・マスコミにあえて問う 土俵上の強さこそ「横綱の品格」ではないのか (SAPIO 2010年5月12日号掲載) 2010年5月13日(木)配信 4ページ中 1ページ目 前のページ | 1 | 2 | 3 | 4 | 次のページ 文=輪島大士(元横綱) 悪役横綱・朝青龍の登場で「横綱の品格」問題が長年マスコミを賑わし続けた。しかし、この議論こそ相撲界衰退の元凶ではないのか。北の湖とともに「輪湖時代」を築き、自身も豪快な振る舞いでマスコミの批判を浴びた元横綱、輪島大士氏が、真の横綱論と相撲界再生について語った。 相撲協会からいただいた私の横綱推挙状には「品格力量抜群に付き横綱に推挙す」と記されている。協会が横綱は単に強ければいいとは考えていないことは確かである。 しかし、私は横綱の品格は昇進後に作られるものだと考えている。つまり品格とは横綱の地位を守っていく中で生ま
「21世紀を生きる、わたしの誇り 朝青龍」‐バレエ、ロルフィング、相撲など身体のコアを鍛えることに興味があります。自分の体で試すのも好きだけど、本や情報を探すのも楽しい。朝青龍を応援する女性のブログ引退から1カ月半たっても、引退相撲の正式な発表がなされない。 そして、3月11日に朝青龍関がモンゴルで行った記者会見について、「協会批判」というレッテルが一人歩きしている。 ところが、内モンゴル(現在は中国領)出身の大学講師、バー・ボルドーさんが在日モンゴル人に向けて(モンゴル・ブフクラブというモンゴル相撲応援サイト)この朝青龍関の協会批判が誤訳に基づくものだという情報を発している。 ここに転載して紹介する。 ◆バー・ボルドー氏による(モンゴル・ブフクラブへの3月15日の呼びかけより) 記者会見で話したとされる「(相撲協会は)いろいろ要求があって気に入らなかった」という話は誤訳ですね。日本のメデ
スーツにネクタイ姿は元力士だけに“押し出し”がいい、と妙に感心してしまった。 泥酔暴行問題で引退した元横綱朝青龍が春場所前の高砂部屋激励会に現れ、「いろんな騒ぎを起こして申し訳ない」と初めて謝罪した。その写真が大きく掲載されるなど、まだまだ現役力士よりも注目度は高いようだ。 14日に始まる春場所の後半、マス席で観戦するというウワサもある。どういう目的で見るのかはわからないが、やめたばかりで現役より人気がある元横綱が現れたら耳目はそちらに集まる。マス席の方が主役になってしまい、土俵に上がる力士たちは集中力をそがれて、それこそいい迷惑ではないか。 気持ちのうえで半分は引退したものの、半分はまだ相撲界にいたいのかもしれない。マス席で見てはいけない、という決まりがあるはずもない。しかし、どうしても見たいのなら10月3日に予定されている引退相撲で、まげを落としてからが筋だろう。さもなければ、帽子でも
平成22年1月16日未明に発生した横綱朝青龍関の一連の不祥事は畏敬(いけい)さるべき横綱の品格を著しく損なうものである。示談の成立は当事者間の和解に過ぎない。横綱に対する国民の期待に背いた責任を免れるものではない。 よって横綱審議委員会規則の内規5、ロの「横綱としての体面を汚す場合」により横綱引退を勧告する。 http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20100205ddm035050096000c.html?link_id=REH04 これが朝青龍への引退勧告書ですが、横綱審議委員会委員長の鶴田氏がお書きになったそうです。日刊スポーツは鶴田氏のことを以下のように書いています。 動かざるを得なかった。鶴田委員長はこの日午後、自ら東京・両国国技館の日本相撲協会に出向いた。 朝青龍の暴行問題について「重大な問題だと思っている」と言い、「私の責任で行
今回の引退劇の真相は私には確認できませんが、報道されていることを100%鵜呑みにして、「一般人に暴力をふるった」ということにしておいても、それまでの横綱はそんなに品格のある人たちばかりだったのでしょうか。 たとえば、国民的大横綱だった双葉山は暴力行為で現行犯逮捕されていますが、その後、日本相撲協会理事長にも選ばれています。写真は警官隊と立ち回りを演じる双葉山です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%92%BD%E5%85%89%E5%B0%8A%E4%BA%8B%E4%BB%B6 以下は「璽光尊事件 羽黒山」の検索結果です。ご自分の目でご確認を。 http://www.google.com/search?q=%E7%92%BD%E5%85%89%E5%B0%8A%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E3%80%80%E7%BE%BD%E9%BB%92%E5%
承前*1 村上吉文「朝青龍バッシングに見るマスコミの不勉強」http://mongolia.seesaa.net/article/50127346.html 2007年の記事。朝青龍問題をモンゴルからの視点で。それにしても、この方、この問題に関しては沢山書いている; マスコミは有益なのか。時津風部屋事件と朝青龍バッシング。 [2008/02/09 06:54] http://mongolia.seesaa.net/article/83107911.html 朝青龍は「喧嘩が強いだけのガキ」だったのか。 [2007/10/07 04:49] http://mongolia.seesaa.net/article/59320610.html 取材された側の証言から見える朝青龍バッシングの報道姿勢 [2007/09/18 05:09] http://mongolia.seesaa.net/arti
とある「外国人労働者」の悲劇 朝青龍の引退騒動と、ここ数年の一連の相撲界スキャンダルを見事に書き表した文章です。筆者は、40年来の大相撲ファンを自称するだけあって、大相撲が周囲からどう見られ、何を期待されているのかを見事に書き表してます。21世紀の日本人は相撲なんてとらないのに「外国人労働者」にアウトソーシングしてる・・・その通りすぎて耳が痛いです。 恐らくなんですが、今回の朝青龍騒動で「辞めて当然」「品格が・・・」と言う方々は、比較的と年配層で初代貴ノ花や千代の富士あたりを「相撲にあるべき品格」を持った力士として脳内定義してるんじゃないでしょうか。実態として注射の名人だったとか、そういう部分は考慮に入れずに。 むらログ: 朝青龍引退に見るジャーナリズムの病理 2007年のサッカー騒動から、マスコミのドルジ報道がいかに歪んでいったかをわかりやすく書いてらっしゃいます。この記事もそうですがコ
幸せな成功のための魔法の杖世の中に溢れている成功ノウハウ本。どれを読んでも簡単に誰でも成功できそうです。でも現実は違います。このギャップを埋める方法は? 「成功ノウハウ本」を300冊以上読破し、成功セミナーに100回以上参加したネコペンギンが、その真髄を徐々に明らかにしていきます。人脈:毎月100人以上増加読書:1日1冊、年間370冊以上購入して読破自由人/ビジネス その後、様々な企業の新規取引先開拓のコンサルタント、マーケティング・コンサルタント、社員のモチベーション・アップ・コンサルタントを通じて、「人」、「モノ」、「カネ」、「情報」の橋渡し役をしている。 また、多くのセミナーの講師も務める。 その結果構築出来た人脈が、さらに多くの人脈に拡大。 「こだわり」は「人」。 なぜなら、究極の資源は「人間の才能」であり、 ビジネスのフォーカスは「人」でなければならないからです。 ど
朝青龍はスポーツ選手・力士としては、たぐいまれな身体能力や気力、闘争心を備え優秀だったが「横綱」が単なる最強者ではなく、日本人の心の奥底にある美徳を具現化し、全力士の模範たる存在だとは最後まで理解できなかった。「横綱」を理解できないまま、番付ばかりが上がってしまった朝青龍は、かわいそうな被害者だったとも言える http://www.sanspo.com/sports/news/100204/spf1002042155023-n1.htm すごく長生きで、なおかつ相撲への造詣も深いデーモン小暮閣下の仰ること。朝青龍擁護でもなく朝青龍批判でもなくのコメントである。が、なんかちょっと引っかかる。その、まあ俺なんてのは、相撲ファンとも言えず、こんなのも「傍目から見て」もいいところだけど、まあ「国技」とか「日本人」とか比較的大きなテーマで語られる話題なんで、一応日本に住む人間として言わせてもらうけど
昭和二十七年四月。 サンフランシスコ平和条約・日米安全保障条約の発効で、GHQによる「占領時代」が終焉したこの月に、早稲田大学政経学部を卒業した、茨城県水戸市出身の一人の青年が、『日本経済新聞社』の門をくぐった。 当時の日経新聞は、仰々しく「日本経済」の名を戴いているが、発行部数は五十万部程度で、この年の新入社員も約二十五名と、中堅新聞社に過ぎなかった。三井物産の子会社だった『中外物価新報』という相場情報紙からのイメージを引きずり、「兜町新聞」「株屋新聞」の渾名で、朝日、毎日などの一般紙の記者から揶揄されていた・・・。 それから半世紀。 日経新聞の発行部数は三百万部を突破し、従業員は約三千七百人、総売上二千二百億円にまで急成長した。グループ企業には、テレビ東京(放送業)、日経BP(出版)、QUICKグループ(株価情報サービス)、各付投資情報センター(債券各付)などを従え、名実ともに「総合経
今回、特別相撲ファンでもない俺がなぜこの件に関してこんなに長々と書いたかというと、今回の件が昨今の日本人のもつメンタリティの負の部分を象徴しているような気がしたからだ。それは、その直前の貴乃花の件(大相撲の理事選)もそうなんだけど。伝統とは、ただ守ればいいというものではない。良いものを受け継ぎつつ、常に新たなものを加え、発展させるべきものだ。伝統というのは普遍的なものではなくて、生き物のように常に変化していかなくてはならないと思う。 最近の相撲界のニュースを見ていて、どうも古いものを守ることに固執するあまり、新しいアイディアを受け入れたり、今あるものを発展させることを拒んでいるように思えたのだ。それは、貴乃花の改革案だったり、朝青龍が我々に提示しようとした"新しいタイプの横綱"だったりするわけだけれども。彼らは挑戦の結果、何か失敗が起きることを恐れて、挑戦すること自体を諦めてしまっているよ
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