ここは、周囲を2,000m級の山々に囲まれ、冬場には5、6mの雪に埋もれる新潟県魚沼市銀山平(ぎんざんだいら)。 この場所で、KDDI、KDDI総合研究所、新潟県魚沼市、富士通が、国内初となる「ヘリコプター基地局」の実証実験を行った。ヘリコプターに基地局の設備を搭載し、空から電波を発射するのである。 銀山平周辺には国による自然環境保護の規定があり、容易に携帯電話の基地局を開設できない。そのため、ひとたび山中に入れば携帯電話がつながらない場所も多く、遭難者が携帯電話を持っていても、家族や消防署と直接連絡をとれないケースがある。 携帯電話がつながらない地域に基地局の設備を搭載したヘリコプターで空から近づき、遭難者の携帯電話を使えるようにする、というのが今回の実証実験の目的だ。 ヘリコプター基地局の役割 ヘリコプターに搭載する基地局の設備はコンパクトだ。