東京国立近代美術館のヤゲオコレクション展を観て来た。まず、現代美術のハードコアは世界の宝という展覧会のサブタイトルがいい。並んでいる作品も、アンディーウォーホルをはじめ、マーク・ロスコ、ウィレム・デ・クーニング、ゲルハルト・リヒター、フランシス・ベーコン、杉本博司など、まさに現代美術のハードコアの作家のものばかり。私は30数年前にコレクションを始めた初期、これらの作家の研究に力を入れたこともあり、嬉しい展覧会であった。個別には中国の作家サンユー(常玉)の作品や杉本博司の最後の晩餐などが素晴らしかった。 このヤゲオコレクションのことは最近現代美術の世界で話題になっているが、台湾のヤゲオコーポレーションの会長であるピエール・チェン氏が25年間に収集したもので、西洋と東洋の現代美術を対象にするなど作品収集の方針は注目に値する。特に素晴らしいのは、まさに現代美術の中核作家を中心に取り組んで来たこと