食欲の秋も深まり、バーベキューシーズンが到来した。しかし、火災予防や近隣住民への迷惑行為などの理由で自治体が条例で禁止している公園や河川敷で行うマナー違反者が後を絶たない。不景気の影響から近場で安価に楽しめるとあってバーベキュー人気が高まるにつれ、煙やゴミに関する苦情は相次ぐばかり。自治体も監視を強化して注意を呼びかけるが、一向に違反者が減らないのが現状で、関係者は悲鳴を上げている。 高校ラグビーの聖地・花園ラグビー場に隣接する花園中央公園(大阪府東大阪市)は市条例で火気使用を禁止し、バーベキューも認めていない。各所に看板を立てて注意を促すが、春と秋には違反者が絶えない。 公園でバーベキューをしていたグループの女性は「禁止されていることは知っているが、みんなやってるし」と意に介さない。市の担当者は「注意しても、特にアルコールが入った人は聞き入れない。強制的に排除する権限もないので…」と嘆く