昨年の今頃、私は消費税増税を目前に控え、いくつかの自治体と連携して、地域通貨を実践する準備をしていました。 ところが調べていくうちに「今の日本では地域通貨はまず上手くいかない」という確信を持つに至りました。 この20年ほどの間に、日本で試行された地域通貨にはいくつもの目的を異にするものがあります。*1 2014年4月の消費税増税で、デフレが悪化するのが目に見えていましたので、昨冬私が目指したものは、デフレに対抗できるような減価する地域通貨でした。 つまり、物価が下落するよりも速く地域通貨のほうが減価するならば、地域通貨は滞留されることなく、モノ・サービスの交換を促すはず、という発想です。 実際、この減価する地域通貨というものは80年前のオーストリア・ヴェルグルでは大変大きな経済効果があったとされています。 オーストリア・ヴェルグルの減価する地域通貨「労働証明書」 80年前のオーストリア・チ