オーガナイザーというと、組織を束ねる主催者などを指します。皆をまとめてある方向に導く司令塔みたいな役割を果たす人です。発生学の世界でも司令塔として機能するオーガナイザーが存在し、特に初期胚の背側部分に存在する小さな組織は、発見した科学者の名前をつけて「シュペーマンオーガナイザー(形成体)」と呼ばれています。脊椎動物の複雑な組織は、シュペーマンオーガナイザーから分泌される「コーディン」などの指令因子の濃度勾配で決まります。濃度が高いところでは脳など背側の組織が、濃度が低いところでは造血組織など腹側の組織が形成されます。 ところで、動物の体のサイズにはばらつきがあり、同じ種でもサイズが違うこともしばしば見受けられます。しかし、一般的には体のサイズに大小があっても同種や近い種であれば、頭や胴、足などの大きさの比率は体のサイズに対して一定です。これをスケーリング(相似形維持)といい、多様な動物に共