”第四の権力”といわれるマスコミ。その影響力を利用しようと、裏社会がマスコミにアプローチしてくるケースは少なくない。一方で、マスコミが裏社会に集まる情報に頼り、社会的意義のある報道につながることもある。道義的には許されざるも、時に必要悪となる「不適切な関係」とは? 社会にまつわる事件が起きると、テレビニュースは「スクープ!」と称し、声色を変えた怪しげな男の覆面インタビューを流すことがある。だが実際は、新聞・テレビの記者たちが裏社会を取材しようとしても、おいそれと現役暴力団員や総会屋などに会うことは叶わない。なぜなら、暴力団は1990年代にできた暴力団対策法によって「反社会勢力」と定められ、総会屋は「特殊株主」として警察当局に登録される身となった。いつ犯罪者扱いされるとも限らぬ相手に日常的に接触することは、大手マスコミ界では表向きご法度なのだ。 そこで、裏社会との仲介人といえる「情報屋」「ブ