地場スーパーや商店街が高齢者向けサービスを強化している。交通の便の悪さなどで日常的な買い物に不便を感じている「買い物弱者」を取り込む動きで、地域商業の活性化にもつながるとして政府も後押しする。送迎バスや商品の宅配などで、来店数の増加につなげようとしている。 県内で41店舗を展開する富士シティオ(横浜市中区)は、三崎店(三浦市)で昨年11月末に始めた送迎バスが好評で、12月末からは2台態勢に増強した。店の改装に合わせて試験的に始めたが、一日の平均利用者は当初の4倍となる約80人まで増加。「お年寄りや子どもを連れた主婦層の利用者が多い」(永田俊雄取締役)という。 最寄りの京急線三崎口駅から約4キロ離れ、マイカーがなければ買い物に不便を感じやすい立地。すでに3台目の導入も検討中のほか、「採算はトントンでも来客増につながる」ことから、他店舗に広げることも視野に入れる。 経済産業省の推計による