『VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action』はべネズエラのインディーゲームメーカーSukeban gamesが作った、「サイバーパンクバーテンダーアクション」なるジャンルのゲーム作品である。 まずそのジャンル名に驚くかもしれない。さらには、日本のアニメ調のグラフィックのスタイルを選んでいながら、南米ベネズエラの作品であることに驚く読者もいるかもしれない。ゲームがインディーで作られていることに驚く読者も、ひょっとするといるかもしれない。当然、驚いていい。「にもかかわらず傑作である」とぼくが主張しようとしているとお考えなら、それは大間違いだ。「だからこそ傑作である」というのが、ぼくの考えである。 その説明に入る前に、まずは作品の内容を簡単に紹介する。舞台は207x年の近未来、グリッチシティ。そこにはサイボーグや人造人間や遺伝子改造された人間など様々な人が
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