システムの品質を確保するために、不具合の発生リスクをできるだけ抑える。既存の業務システム開発の案件であれば当然の考え方だが、QCD(品質・コスト・納期)の順守よりビジネスの目的達成を重視する「脱QCDプロマネ」では、見直す余地がある。 例えば品質を低下させるリスクの発生確率が高い作業でも、ビジネスへの効果が高ければ積極的に取り組む。品質が多少下がっても割り切るといった考え方ができる。参考にしたいのは、リクルートグループが運営するある商用サイトのシステムの開発・運用だ。リクルートテクノロジーズの石原和幸ITソリューション統括部プロジェクト推進1部兼プロジェクト推進2部シニアマネジャーらのチームが手掛けている。 石原氏らが担当するシステムは、一般利用者の会員(以下、一般会員)と顧客企業会員とが利用する。大きな収益を上げており、システムが停止すればビジネスへの影響が大きい。このため、1年に2回程