25年前、宇宙人あてのメッセージを電波で送った日本の天文学者がいる。太陽系や人類の存在を伝えたその“電子メール”は、すでに目的の星に到着しており、知的生命がいれば解読に成功している可能性がある。早ければ2015年に、地球に返事が届くかもしれない−。宇宙人との「メール交換」は果たして実現するだろうか。(長内洋介) ★見つかった原画 宇宙人にメッセージを送ったのは、東大東京天文台(現国立天文台)の助手だった平林久さん(64)と同教授だった森本雅樹さん(75)。出版社から「子供たちに夢を与える企画」を依頼されたのがきっかけだ。1983(昭和58)年8月、旧暦の七夕に合わせて、「彦星」として知られる恒星「アルタイル」に米国から電波信号を送った。 信号を解読すると、13枚の画像が現れる。平林さんが描いたこの原画は長く所在不明になっていたが、昨年秋、森本さんが顧問を務める兵庫県立西はりま天文台で見つか