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ブックマーク / aspara.asahi.com (16)

  • アピタル_内部被曝通信~福島・浜通りから/坪倉正治_測定結果の論文が載った。その意味は……

    坪倉正治 南相馬市立総合病院での内部被曝検査の結果がJAMA (Journal of American Medical Association アメリカ医学会誌)に掲載されました。 ワシントンポストなどにも掲載されています。この記事はすごく冷静だと思います。 キャンベラ社製のWBCが導入された去年の9月から今年の3月までの検査結果を、大人と子供に分けて報告しています。検出限界以下が、全体で65%、大人で62%、子供で84%という結果です。Cs134とCs137の値の合計がグラフにて掲載されています。 小児1,432人〔女児720人,年齢中央値7歳(6~15歳)〕の中で、235人 (16.4%)からセシウムを検出。身体当たり210~2,953Bq/body (中央値590Bq/body)、体重当たり2.8~57.9Bq/kg (中央値11.9Bq/kg)でした。 一方,成人8,066人 〔女

  • アピタル_内部被曝通信~福島・浜通りから/坪倉正治_たぶん最高値と思える事例について

    坪倉正治 前回のブログでご紹介しましたように、ほとんどの子供で検出が無くなってきています。成人での検出率も下がり傾向です。これら自体は喜ばしいことなのですが、気をつけなければならない事例も散見されます。 とある70歳代の男性がWBC検診を受診しました。結果はセシウム134と137あわせて約20000Bq(!)/bodyという結果でした。2012年7月時での検査にも関わらず、です。 奥様も一緒に受診されました。結果は合計で約10000Bq/bodyという結果でした。体重あたりに直しても、300Bq/kgとなります。 いくつかの病院での検査を拝見させていただいておりますが、今まで私が日で見たことある中で最高値。ベラルーシなどの報告書で散見されるような値でもあります。 実はこの方は、とあるご夫婦からの紹介でした。その2週間ほど前に別の夫婦が受診され、夫がセシウム合計14000Bq/body、奥

    OSATO
    OSATO 2012/08/04
     これは気をつけなくちゃねぇ。
  • アピタル_内部被曝通信~福島・浜通りから/坪倉正治_アップルペクチンは放射能に効くか?

    坪倉正治 アップルペクチンをご存知でしょうか?物繊維の一種、通常の品にも含まれているもので、ゲル化剤としても機能します。歴史も長く、古くからジャムやマーマレードを作る際に粘度をつけるために用いられてきました。アップルのペクチンなので、リンゴの皮の部分に多く含まれる物繊維成分ということになります。 EUの委員会では、安全なべ物とされ摂取量の制限はありません。(もちろん、ひたすらべ続けるのは良くない可能性はありますが。)アメリカでもgenerally recognized as safeとされている。そんな品(医薬品ではありません)です。 ご存知の方も多いかと思いますが、ウクライナやベラルーシで子供達の内部被曝を軽減させるために、しばしば使用されてきた品でもあります(Nesterenkoらによる)。 いくつかの論文や報告書があり、実際に服用中は体内のセシウム量が軽減したという報告

  • アピタル_内部被曝通信~福島・浜通りから/坪倉正治_データだけでなく対話が大切だと思う

    坪倉正治特に有識でも何でもないのですが、環境省の懇談会に呼ばれて行ってきました。南相馬市の高村美春さんも一緒です。放射線被曝に関するリスクコミュニケーションをどのように行うかということを議論するという会でした。あえて、その会の内容を論評する気はありませんが、何だか机上のデータが飛び交う会でした。残念ながら机上のデータのみでコミュニケーションは成立しません。もちろん、実際の医療でも、データを根拠にして話をすることはままあります。すべてに根拠がある訳ではありませんが、多くは何かしらの根拠があります。治療法Aと治療法Bがあります。それぞれの治療のメリット、デメリットを説明し、合併症や想定されること、さらに転帰について話をする。二人で対話をしながら、最終的な治療法と方針を決定する。血液がんの治療もその例外ではありません。いつも思うのは、その患者さんの治療法が決定され、方針が決まるのは、説明を聞いた

  • アピタル_こちらアピタルです。_「白血病が急増」偽情報に惑わされないで

    東京社科学医療部 杉崇 「白血病が急増している」という誤った情報が、インターネットを駆け巡っています。 日医師会が否定する コメント を出していますが、より詳しい解説をご紹介します。 取材したのは、独立行政法人放射線医学総合研究所 放射線防護研究センター規制科学研究プログラムリスク評価研究チームリーダー吉永信治さんです。 ――なぜ事実ではないと考えられるのか 放射線による白血病の増加は、原爆被爆者を対象とした調査を初めとした多くの疫学研究で示されています。 しかしながら、以下の2つの点から、「福島第一原発事故から放出された放射性物質による被ばくが原因で、今年の10月までの6カ月間で昨年と比べ白血病の患者数が7倍に増加したこと」が事実であるとは考えにくいです。

  • aサロン(記者ブログ)_科学面にようこそ_放射線の影響 追跡60年 - アスパラクラブ(朝日新聞)

    放射線は人体にどんな影響を与えるのか。広島・長崎の被爆者たちの健康調査で多くのことが分かっている。大きな犠牲から得られたデータは、世界の放射線防護対策の基礎となっている。 健康調査は、1947年に米国が設けた原爆傷害調査委員会(ABCC)が始め、75年から日米共同運営の「放射線影響研究所(放影研)」が引き継いだ。 被爆者9万4千人と、そうでない2万7千人を生涯にわたり追跡調査。うち約2万人は2年に1度の健康診断や生活習慣調査を続けている。 放影研の大久保利晃理事長は「系統的な長期調査で、世界が必要とするデータを発信できた」と話す。国際放射線防護委員会(ICRP)の委員で大分県立看護科学大の甲斐倫明教授も「放射線のリスク推定で決定的な役割を果たすのが放影研のデータ。ICRPもこれを基に計算している」と説明する。 長年の調査でわかった主なポイントは次の通りだ。 ◇広島・長崎調査、世界の防護

  • アピタル_こちらアピタルです。_ ■ホメオパシーを巡る問題(その8) 問いかけの原点

    皆さま、お久しぶりです。 このブログにコメントを下さっていたNATROMさんのブログで、大変興味深いご指摘がありました。ぜひ、ご紹介したいと思い、久々にエントリーを立てさせて頂きました。 ブログのエントリーは先日、弊社の山口総局の記者が特報した「「ホメオパシーで長女死亡」助産師と母親和解 山口地裁」の記事と、それに対する普及団体、日ホメオパシー医学協会の反論に関するお話でした。NATROMさんは、「ホメオパシー訴訟の和解がもたらした最大の成果」は、協会の反論の言葉の中から「ホメオパシーのレメディー(記者注:ホメオパシーに用いる砂糖玉)は、ビタミンK2のシロップの代用にはなりません」という言葉を引き出したことだ、と述べています。 NATROMさんの指摘では、協会やその会長、関連の療法家育成学校は過去、ホームページや著書で「レメディーはビタミンK2シロップの代わりになる」との内容の主張を続け

  • アピタル_もっと医療面/朝日新聞の医療記事から_中高年のうつ 男性ホルモン関係か

    ★朝日新聞の医療サイト「アピタル」トップページへ ★このブログの全バックナンバーへ   ★ほかのアピタルブログ一覧へ 「もっと医療面」では、毎週木曜日の朝日新聞朝刊「医療面」のトップ記事をご紹介し、執筆した記者の取材後記をあわせてお届けします。ご感想やご意見を、各記事画面一番下のコメント投稿欄からお寄せください。 中高年のうつ 男性ホルモン関係か  [09/06/12] 大阪社科学医療グループ 坪谷英紀  やる気が出ない。眠れない。精神科を受診しても改善しない。40~50代男性なら、男性ホルモンの分泌の低下が原因かもしれない。加齢男性性腺機能低下(LOH)症候群と呼ばれる病気だ。07年に診療の手引もでき、ホルモン補充療法の効果を確かめる大規模な臨床試験も国内で始まった。 ●「LOH症候群」、補充療法の臨床試験も開始  大阪府内の会社社長(60)は10年以上前から、眠れなくなった。胸が締

  • アピタル_こちらアピタルです。_ホメオパシーを巡る問題(その7) 家族が信奉者、どう向き合えば?

    先日のことです。私たちホメオパシー取材に関わる記者に、1人の女性から相談がありました。 その女性の息子さんのお嫁さんがホメオパシーを信奉し、お孫さんが病気になっても病院に連れて行かず、薬も与えない、困っている、という相談でした。お孫さんはまだ、小学生に上がる前だということで、大変ご心配の様子でした。 お嫁さんは出産時、助産院でホメオパシーを教えられ、信じ込んだようです。少なくとも普通の医療は受け入れるように勧めても、受け入れてくれない。どこに相談に行けば、対処の方法を教えてくれるのだろう、とおっしゃっていました。 これまで報道してきたとおり、ホメオパシーを信奉する余り現代医療を拒否し続けた人や、同様に現代医療を否定した人のお子さんに、死亡をも含む健康被害が出ています。ご心配はごもっともだと感じました。 どこに相談にいけばいいのか、少しでも助言できればよかったな、と思います。ですが、残念なが

    OSATO
    OSATO 2010/10/01
     難しい問題。現代医療にも理解あるホメオパスが説得するのが一番効くのだろうが、どこにいる?
  • アピタル_こちらアピタルです。_ホメオパシーを巡る問題(その6)  「思いこみ薬」という判断力

    同僚の岡崎記者と私の署名で、9月2日の朝日新聞朝刊に記事が載りました。「保健室でホメオパシー」です。公教育の場で、少なくとも「科学的根拠が示されていない」民間療法が実践されることは、生徒にとって誤解を生む教育になっているのでは、という問題提起として書いたものです。 この記事の取材、執筆でも、皆さまからお寄せ頂いたメールの情報やブログのコメントが、大きな力となりました。改めて感謝の意をお伝えいたします。 ネット上では、この問題が数年前から指摘されていました。様々な現場にいらっしゃる方々が発信する情報は、非常に真に迫ったものも多く、重要だと思います。一方、現場や関係者の方々にお話をうかがい、事実確認をしたり、さらなる事実の発掘をしたりすることが私たちの仕事です。 高い問題意識を持った方々のネットなどでの発信と、私たちの職業上の機能をうまくあわせることで、社会により有益な情報を発信していけるので

    OSATO
    OSATO 2010/09/03
     生徒さんの第三者視点が良かですなぁ。
  • アピタル_こちらアピタルです。_ホメオパシーを巡る問題(その5) 普及団体に最低限の社会責任を

    皆さま。日頃のご関心とご助言、ご批判に感謝しております。 日学術会議を筆頭に、各団体によるホメオパシーへの問題提起が相次いできました。岡崎記者とともに25日の朝刊で、その背景まで含めて詳報できたのは、情報をメールでお送り頂いた皆さま、書き込みを頂いた皆さま、そして、もっと多くの関心を持ち続けてこられた皆さまのおかげに、ほかなりません。改めて感謝の念を伝えさせて頂きます。 【朝日新聞の一連の記事・記者ブログはこちらからご覧いただけます】 さて、日学術会議(会長談話のPDF)。ホメオパシーが科学的には「効果がない」ことを、公共性が極めて高い機関としては初めて、宣言したという意味で、大変意義があったと思います。特に、ホメオパシーをまだよく知らない多くの方々に、「頼ることで、確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性」を指摘し、注意を促した点は大きいと思います。 ただ、会長談話には多少、残念に

  • アピタル_こちらアピタルです。_ホメオパシーを巡る問題(その4) 赤ちゃんは治療法を選べない

    ホメオパシー巡る第4弾 赤ちゃんは治療法を選べない  [10/08/12] 東京社科学医療グループ  岡崎明子 みなさん、長野剛記者のブログにたくさんのコメントをありがとうございます。 8月5日付の朝刊「『ホメオパシー』トラブルも 日助産師会が実態調査」の記事と、 11日付の朝刊「代替療法ホメオパシー利用者、複数死亡例 通常医療拒む」の記事を長野記者と一緒に取材した岡崎明子です。 「助産師の間でホメオパシーが広がっている」 そんな話を聞いたのは、代替補完医療の科学的根拠について研究しているある大学の先生との雑談でした。山口市の助産師の訴訟については知っていましたが、それは特異なケースだと思っていました。 助産師がかかわる「自然なお産」は、ちょっとしたブームです。 会陰切開をしない、ベッドの上にこだわらず、自分の望んだスタイルで産む―― 雑誌で特集されたり、芸能人がインタビューに

  • アピタル_こちらアピタルです。_第3弾「ホメオパシー療法、信じる前に疑いを」

    第3弾「ホメオパシー療法、信じる前に疑いを」  [10/08/08] 東京社科学医療グループ  長野 剛 初回のエントリー 「ホメオパシー療法、信じる前に疑いを」、前回のエントリー続「ホメオパシー療法、信じる前に疑いを」に、当にたくさんのコメントを寄せていただきました。ありがとうございます。私にとっても、寄せられたコメントは、とてもためになっています。 さて、私自身は、ホメオパシーのレメディー自体に、なんらかの効果があるとは思っていません。それは、記事にも紹介した2005年のランセットの論文や、その他のホメオパシー研究を集めて検証した論文が、妥当で説得力のあるものだと思っているからです。それは「効果がない」ことの検証になっています。 もう一つ、理由があります。「効果がない」ことの検証ではありませんが、「効くわけ無い」という理屈です。 いい例があります。どこかで見たのですが、「水道水は最

  • アピタル_こちらアピタルです。_続「ホメオパシー療法、信じる前に疑いを」

    続「ホメオパシー療法、信じる前に疑いを」  [10/08/05] 東京社科学医療グループ  長野 剛 前回のエントリー 「ホメオパシー療法、信じる前に疑いを」 を読んで下ったみなさん、ありがとうございます。いろいろご意見、ご批判、ご声援を頂き、当に有り難い限りです。日8月5日、同僚たちが助産師に広がるホメオパシーに関して、 社会面に記事 を書きました。こちらも併せてごらんください。 お寄せいただいた多くのコメントにお答えする十分なスペースがとれなかったため、新しいエントリーを立てさせて頂きました。 ○ Norah_Sさま、neko_asahiさま、みつぼんさま、牡丹さま おっしゃるように、ホメオパシーを含む代替医療は、「医療を補う存在として」使われていると思います。あるいは大きな危険に出会うことなく「幸福感を得ている」方も多くいらっしゃると思います。そのような方々に、「それは効きませ

  • アピタル_こちらアピタルです。_ホメオパシー療法、信じる前に疑いを:

    ホメオパシー療法、信じる前に疑いを  [10/08/03] 東京社科学医療グループ  長野 剛 「私はホメオパシーを使っています。実際に良さも悪さも実感しています」 そんなお便りを頂きました。7月31日付の朝日新聞土曜別刷り「be」に書いた「問われる真偽 ホメオパシー療法」に対してです。 ホメオパシーとは、欧州生まれの代替医療で、最近、国内でも流行りつつあります。記事は「効かない」ことを示す報告や、効くと信じて使った結果、重大な健康被害を受けた例があるとみられることを報じたものです。 ですが、お便りをくださった方のように「実際に使った。効いた」という意見は、インターネットでもよく見ます。 あえて言います。あなたが自身の経験で「効いた」というのは、客観的な根拠には全くなりません。実は、放っておいても治ったかもしれない。ホメオパシー以外で受けている通常治療のおかげかもしれません。 実際に「効

    OSATO
    OSATO 2010/08/03
     GJ! 素晴らしいです。
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