ブックマーク / realsound.jp (10)

  • 長田育恵が『らんまん』に込めた“開花”と“継承” 脚本執筆は「幸福な時間でした」

    世界でも異例な約半年にわたり毎日(平日5日間)の放送があるNHK連続テレビ小説こと朝ドラ。多くの視聴者から愛されている現在放送中の『らんまん』も、最終回まで残り1カ月を切った。主人公の万太郎(神木隆之介)をはじめ、「応援したい!」と思ってしまう人物に溢れている作。初の朝ドラ脚の執筆となった長田育恵に、自身の想像を超えていった登場人物や、全話を書き終えての心境をじっくりと聞いた。(編集部) 朝ドラは「自分にはとても向いている仕事」 ――牧野富太郎さんをモデルとした万太郎(神木隆之介)をどのような人物像として描いてきましたか? 長田育恵(以下、長田):「草花を一生涯愛した」というシンプルなテーマを持った槙野万太郎を、広場に見立てて、その人物の元に集まる人々や関係性、ネットワーク、皆の人生が咲き誇るさまを描き出そうとしていました。万太郎(神木隆之介)は牧野富太郎さんがモデルではあるのですが、

    長田育恵が『らんまん』に込めた“開花”と“継承” 脚本執筆は「幸福な時間でした」
    Ottilie
    Ottilie 2023/09/08
    ズギャン!
  • 『らんまん』田邊彰久は朝ドラ史に残る人物に 要潤が演じきった“もうひとりの主人公”

    朝ドラ『らんまん』(NHK総合)における田邊彰久とは一体何だったのか。 田邊教授(要潤)の登場時、彼がここまで人間の持つさまざまな面を体現し、主人公と複雑な関係を築くキャラクターになるとは思ってもいなかった。せいぜい、小学校中退ながら流暢に英語を操り、フィールドワークで得た植物の知識を有する万太郎(神木隆之介)のことを面白がって東大植物学教室への出入りを許し、のちに万太郎にとって大きな障害となる人物……程度としか認識できていなかったからである。 だが、そんな予想を大きく裏切り、田邊は作中盤において、単純な悪役でも、主役を導く師でもなく、槙野万太郎と対をなす第二の主人公として物語に存在した。 日で最初に米国・コーネル大学で植物学を学び、国内における植物学の始祖となった田邊教授。女子教育の必要性を訴え、クラシック音楽とシェイクスピアを愛し、文部大臣の覚えもめでたい超エリート。来であれば他

    『らんまん』田邊彰久は朝ドラ史に残る人物に 要潤が演じきった“もうひとりの主人公”
    Ottilie
    Ottilie 2023/08/22
    要潤、人相の変化が見事だった。長丁場のドラマは主人公と対をなして並走するキャラクターが設置されるよね。ユイちゃんとか。ハツなど姉妹も多い。対立関係ならA子とか奈津とか?
  • 『エルピス』大根仁監督ロングインタビュー 画期的な撮影から長澤まさみとの再タッグまで

    長澤まさみ主演ドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』(カンテレ・フジテレビ系)が12月26日に最終回を迎える。プロデューサー佐野亜裕美の実体験をベースにした要素も盛り込まれた渡辺あやによる脚や、挑戦的な作品のテーマが視聴者に熱を与え続けてきた作には、もう1人重要なキーパーソンがいる。チーフ演出を務める大根仁だ。SNSでは現場の様子や放送内容について随時言及してきた大根監督だが、これまで作について深く語ることはほとんどなかった。そして今回、最終回放送前のタイミングでロングインタビューが実現。作品に携わることになった背景から、現場目線でのドラマ全体の総括や画期的な撮影について、そして2011年の映画『モテキ』以来の再タッグとなった長澤まさみへの思いまで、たっぷりと語ってもらった。(編集部) ずっとやりたかった「ドラマの映像ルックを底上げすること」 大根仁監督 ――リアルサウンド映画部で

    『エルピス』大根仁監督ロングインタビュー 画期的な撮影から長澤まさみとの再タッグまで
    Ottilie
    Ottilie 2023/01/04
    女性のお肌をテカらすのは本邦のトレンドなのかしら。ドライブマイカーもそんなだった。
  • 『NOPE/ノープ』に込められたテーマを徹底考察 逆転した“見られる者”と“見る者”の関係性

    映画のはじまりは、フランスのリュミエール兄弟による「シネマトグラフ」の発明からだということは、映画好きの間ではよく知られている。そして“発明王”トーマス・エジソンが、さらにその前身となる「キネトスコープ」を、それ以前に開発していたことも同様だ。さらにまた、エジソンの発明のきっかけを遡れば、エドワード・マイブリッジという人物による有名な連続写真『動く馬』の撮影に行き着く。 ジョーダン・ピール監督の『NOPE/ノープ』は、その『動く馬』に目をつけ、“映画の撮影”そのものを題材にしたホラー映画である。ピール監督の作品は、これまで社会問題を題材とした難解かつ衝撃的な内容によって、絶賛されたり物議を醸してきたが、作では空に浮かぶ“何か”を映し出す大迫力の映像によって、これまでよりも強いエンターテインメント性が話題となっている。 しかし作は、むしろこれまでのジョーダン・ピール作品よりも、さらに過激

    『NOPE/ノープ』に込められたテーマを徹底考察 逆転した“見られる者”と“見る者”の関係性
  • 翻訳者・土屋政雄に聞く、ノーベル文学賞作家カズオ・イシグロの言葉選びと創作姿勢

    カズオ・イシグロの6年ぶりの作品であり、2017年のノーベル文学賞受賞後第1作となる『クララとお日さま』は、AI搭載の人型ロボット、クララが主人公だ。クララは、14歳の少女ジョジーのAF(人工親友)として購入される。彼女は幼なじみのリックと将来を約束しているが、病気を抱えていた。クララは、ジョジーがリックとの永遠の愛を成就できるように献身的な冒険をする。 世界的に待たれていたこの新作の日語版を担当したのが、『日の名残り』(ブッカー賞受賞)を手がけて以来、『わたしを離さないで』、『夜想曲集』、『忘れられた巨人』といったイシグロ作品を訳してきた土屋政雄氏である。SF的設定で独特な言葉遣いもされている『クララとお日さま』の翻訳について、イシグロの創作姿勢について、土屋氏に話を聞いた。(4月15日取材/円堂都司昭) はじめて届いた“翻訳者へのメモ” ――カズオ・イシグロの新作小説のテキストが届い

    翻訳者・土屋政雄に聞く、ノーベル文学賞作家カズオ・イシグロの言葉選びと創作姿勢
    Ottilie
    Ottilie 2021/11/05
    "イシグロさんからのメモには、ウェイターがお客さんに話すような口調で、接客風でと"。
  • 菊地成孔が語る、ホン・サンス監督のオリジナリティ 「“マイルド”ではあっても“ライト”ではない」

    選択肢が少ないながらもエリック・ロメールやツァイ・ミンリャンなど、その独自のセレクトでジワジワと注目を集めつつある配信系ミニシアター、ザ・シネマメンバーズが、かねてよりユーザーから期待を寄せられていたホン・サンス監督作品を9月から順次配信中だ。ザ・シネマメンバーズでは、毎月、新しい作品が追加されていくにつれ、作品の配信期間が月を追うごとにズレながら重なりあい、時間をかけてグラデーションとなった作品群をまとめて楽しむことができる。 ザ・シネマメンバーズ 9月、10月の特集名は『韓国のエリック・ロメール!? 監督ホン・サンス』。「キム・ミニ以前/キム・ミニ以後」ともいうべきホン・サンス監督の8作品を配信する。「キム・ミニ以前」とも言われる4作、『よく知りもしないくせに』『ハハハ』『教授とわたし、そして映画』『次の朝は他人』が現在配信中、10月からは、不倫が報じられ、公私にわたるパートナーとなっ

    菊地成孔が語る、ホン・サンス監督のオリジナリティ 「“マイルド”ではあっても“ライト”ではない」
    Ottilie
    Ottilie 2021/10/17
    "ずっと観ていても、韓国がどんな国なのか、まったくわからない"、"とにかく恋をしている"、でも"メロドラマ、韓国のラブコメ"として売り出せない社会であり時代であるってかんじ。虫籠を眺めるひとをも観察してる。
  • 黒沢清監督が『スパイの妻』で達した新境地 “とてつもなさ”を秘めた、新しいメロドラマの完成形

    ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門において、日人としては北野武以来17年ぶりとなる、最優秀監督賞にあたる“銀獅子賞”を獲得した『スパイの』。日映画界で圧倒的な異彩を放ち、海外からも長い間注目を浴び続けている黒沢清監督だが、今回の受賞は作を鑑賞した多くの観客にとって、大いに納得できる結果だろう。それほどに、精緻に作られた人間ドラマの出来の良さにくわえ、いろいろな意味で“とてつもなさ”を秘めている作品だ。 蒼井優を主演に、高橋一生を共演に描かれていくのは、ある女性の視点から捉えられた、1940年の日の姿。第二次世界大戦が勃発して間もない頃、真珠湾攻撃によってアメリカと開戦する前年のピリピリとした緊張感ただよう時代である。 高橋一生が演じるのは、若くして神戸で貿易商を営み、洋風の豪邸に住んでいる優作。蒼井優演じる聡子は、そのとして日々を送っている。二人の生活が急変するのは、優作

    黒沢清監督が『スパイの妻』で達した新境地 “とてつもなさ”を秘めた、新しいメロドラマの完成形
    Ottilie
    Ottilie 2021/04/20
    "何よりもメロドラマであろうとするということが、戦争や、価値観を強制しようとする社会や時代の動きに対して、自由を掲げる一種の反撃になっているのでは"
  • フローレンス・ピューが『ミッドサマー』名シーンの撮影を振り返る 「誇るべき数時間でした」

    マーベル・スタジオ作品『ブラック・ウィドウ』に出演する俳優のフローレンス・ピューが、過去の出演作『ミッドサマー』での撮影についての思い出をInstagramに投稿した。 日では2020年2月21日より全国公開され、ロングランヒットを記録した『ミッドサマー』は、『ヘレディタリー/継承』のアリ・アスター監督が手がけたフェスティバル・スリラー。アメリカで暮らす大学生のダニーと恋人のクリス、その仲間たちは、交換留学生であるペレの故郷スウェーデンで夏至(ミッドサマー)に行われる祝祭に誘われる。その村では、90年ごとに9日間の浄化の儀式が行われ、人々は着飾って様々な出し物をするのだという。人里離れたヘルシングランド地方、森の奥深く、美しい花々が咲き乱れる“ホルガ村”を訪れた5人は、“白夜”のもと、優しく穏やかな村人たちから歓待を受ける。しかし、閉鎖空間の中、次第に不穏な空気が漂い始め、ダニーの心はか

    フローレンス・ピューが『ミッドサマー』名シーンの撮影を振り返る 「誇るべき数時間でした」
    Ottilie
    Ottilie 2021/03/11
    "この時のことを写真に収めたのは、もうこんな風にしてこの場にいた女性と出会うことが今後ないとわかっていたから。さらに心配なのが、"
  • キム・ギドク監督の死から考えなければいけないこと これからの映画界をより良いものにするために

    2020年12月11日、韓国のキム・ギドク監督が新型コロナウイルス感染症によりラトビアの地で急逝した。ヴェネチア、ベルリン、カンヌの世界三大映画祭で、最高賞を含む賞を獲得したほか、世界中の映画祭を席巻した、規格外の映画監督である。 キム・ギドク監督 これほどのキャリアを持つ映画監督の死去である。通常なら国を挙げて、その死を悼んだり、世界の映画界が大々的に弔意を示すはずだが、そのような動きはあまり起こってない。そればかりか、「私は追悼しない」と表明する著名人が複数現れるなど、異例の事態が生まれることになった。ここでは、そんな状況になった理由と、この事態が示す映画業界の問題について、彼の業績を踏まえながら振り返って考えていきたい。 2020年は、『パラサイト 半地下の家族』が、アカデミー賞作品賞などを受賞した史上初の韓国映画となった年だった。その快挙を達成したのは、いまや韓国映画を代表する存在

    キム・ギドク監督の死から考えなければいけないこと これからの映画界をより良いものにするために
  • 『獣になれない私たち』のテーマは近代文学にも繋がる? その凄さの本質を徹底解剖

    ガッキーこと新垣結衣と松田龍平が主演するTVドラマ『獣になれない私たち』(日テレビ系)、通称『けもなれ』は、日のドラマのなかでは、かなり異端的な位置付けとなる作品だ。それは多くのドラマに存在する、主人公をとりまくモヤモヤを浄化する快感「カタルシス」がなかなか与えられないことが主な要因である。そのせいで展開は読みにくく難解なものとなり、輝くようなガッキーの魅力は押しつぶされて、一見くすんでいるように感じられる。 恋愛結婚に経済的な概念をとり込むことによって、既存の恋愛結婚観における男性優位のシステムを暴き、多くの男性にも理解できる角度から、対等な取引としての現代的な平等関係を作り出すことに成功していたのが、『けもなれ』と同じく野木亜紀子の脚とガッキー主演の『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系/2016年)だったが、これに強いシンパシーを感じた視聴者にとって、今回は物足りないと思わせ

    『獣になれない私たち』のテーマは近代文学にも繋がる? その凄さの本質を徹底解剖
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