日本の大学が「地盤沈下」していく一方で、国内の高校でなく海外の大学を目指す動きが加速している。2008年には、ベネッセコーポレーションが、海外トップ大学を目指す高校生のための塾「ルートH」を開設した。いま5人の高校生が、海外受験に向けて対策を進めている。「海外熱」が高まっている背景について、「ルートH」担当で、首都圏事業推進室初等中等教育課課長の藤井雅徳さんに聞いた。 受験者のうち高1の6%が第1志望に海外の大学指定 ――「米国のトップ大学を目指す」という傾向が出てきたのは、最近のことでしょうか。 藤井: 弊社が展開している高校生向けの「進研模試」には200人近くの営業担当者がいて、学校の先生方とお話しする機会もあるのですが、5~6年前から、進路指導の先生から「海外の大学についての情報が欲しい」といったお話をいただくようになりました。 背景には、ここ10年ほどで中田英寿、野茂英雄、イチ