大阪府・市と経済界で出資した大阪観光局が、今春開催した国際音楽イベントで約9400万円の赤字を出した責任を取り、実行委員長を務めた加納国雄局長が約2700万円を借金し“自腹補填(ほてん)”した問題が波紋を呼んでいる。「税金に手をつけられない」というのがその理由で、橋下徹大阪市長は「すごい責任の取り方だ」と評価するが、市議会からは「自己負担したからといって責任を取ったことにはならない」と批判する声も上がっている。 ■「迷惑かけられぬ」 「納税者の金に手をつけないでやっていかなければならず、ご迷惑をかけたくなかった」 加納氏は10月22日の記者会見で赤字について釈明。約2700万円を借金で工面したことを明かした。観光局が昨冬開いたイベント「大阪城3Dマッピング」の収益から6700万円を賄った残り約2700万円を自己負担したという。 問題となったのは4月末に行われた「大阪国際音楽フェステ