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  • 凍れるコミュニティー: 極東ブログ

    20代のころだったけどその状況ではその集団にとって重要な意思決定の会議みたいなものに若者の声代表みたいに出席したことがあった。発言を求められて、じゃあというので問題点を整理して回答を述べた。たぶん回答というより、解答だったのではないかと思う。で、どうなったか。ご意見承りました、次、という感じで会議は進んでいった。 あれれ、と僕は思ったのだった。そりゃ。まあ、でもいろいろ課題があるんだろうと思って聞いていると、どうもこの会議が録画されているなら僕の発言部分をカットしてもなんら違和感がない。その先も同じ問題が蒸し返されている。それ、さっき僕が回答したじゃん、これが巻末の解答集、とかいう感じでもういちど発言しようかと思ったけど、恩義あるかたが馬鹿止めろ視線を投げかけてきたので、黙って置物になった。 どういうことなんすか、とあとでその人に聞くと、君は会議の意味がわかってないねというのであった。会議

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    PuHa 2012/07/17
    1つめの会議は、意思決定でなく言い尽くして対立をはっきりさせた上で鶴の声で決定みたいな前提かなあ。2、3は同調圧力。主張している事実を許容してほしい、さもなくば関係ないことになってほしい、って気持ちになる
  • 小沢一郎版夷陵之戦: 極東ブログ

    太平洋戦争が終わって12年後、あるいは日の切り離された土側を日と呼び直して主権を回復してからなら5年後の昭和32年に私は生まれた。戦後すぐに生まれた団塊世代からは一巡しているくらいの歳差もあり、私は彼らのように単純な反抗の世代とはならなかった。戦中世代と団塊世代の人たちの少なからぬ人たちは、GHQイデオロギーのままに、私の父の世代にあたる戦争世代の人びとを糾弾した。あなたたちが戦争を起こしたのだ、と。それでも戦争を選んだのだ、と。父の世代は沈黙した。反抗する世代に返す言葉は空しい。幼い私はその沈黙をじっと見ていた。年上の団塊世代も見ていた。そして平和とはなんだろうと考えた。 なにが無謀な戦争に駆り立てたのだろうか? 私は戦争に加わった人びと、あるいは結果的に荷担した人びとの思いも探った。そこで見えてきたものは、英霊であった。死霊である。そんなことをしたら、そんなことを言ったら英霊に申

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    PuHa 2012/06/14
    死者の声を代弁することは不可能でオカシイ。残された人(の想い)は大切にしたい。『死霊の声を正義に結びつけることはやめた』/原爆資料館のくだりは強烈。議論への態度とか考えさせられた。
  • 野田内閣の「国家戦略会議」は小泉内閣の「経済財政諮問会議」のふざけた焼き直し: 極東ブログ

    まだ構想の段階で四の五の言うべきではないのかもしれないが、さすがに呆れた展開であり、急速に進む可能性もあるのでとりあえず書いておきたい。ようするに、野田内閣の「国家戦略会議」は小泉内閣の「経済財政諮問会議」のふざけた焼き直しだということだ。どこが「ふざけた」かについては後で触れる。 報道の確認から。4日付け日経「「国家戦略会議」政官民で新設へ 経済財政の司令塔 野田首相方針 日銀・経団連首脳ら参加」(参照)より。 野田佳彦首相は3日、新内閣の経済財政運営の目玉として首相直轄の「国家戦略会議(仮称)」を新設する方針を固めた。野田首相を議長に、関係閣僚、日銀、経済界、労働界などの首脳らがそろって参加。経済財政運営の司令塔となり、予算編成や税制改正、社会保障改革など日が抱える重要課題で基方針を示す。小泉内閣時代の経済財政諮問会議をモデルに政官民が知恵を集めて日経済を再生する体制をめざす。

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    PuHa 2011/09/05
    国家戦略会議なんてふざけたことせずに、法律上設置しなければならない経済財政諮問会議でいいじゃん。任命権は首相にあるから経済財政諮問会議でも首相が好きな人を選べますよ。
  • 新首相に寄せる欧米の視点: 極東ブログ

    民主代表選挙前になるがワシントン・ポストが日の政権をメリーゴーラウンドに例えていた。国内紙にも言及が多少あった。一例を引こう。共同「菅首相:退陣表明 日政治はメリーゴーラウンド 毎年トップ交代に米紙苦言」(参照)より。 【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポストは27日、菅直人首相の退陣表明で日の政権が再び短命で終わることを受け「日政治の回転木馬」と題した論説記事を掲載、現状が「優れた政治制度への過渡期か、継続的な衰退の症状か、答えられるのは日だけだ」と主張した。 記事は、日政治状況について「ねじれ国会」により、米議会と同じ「行き詰まり状態」になっていることに加え「毎年大統領が選ばれる特徴がある」と指摘。政治が不安定なため、「日は能力以下の仕事しかしていない」とした。 2009年に政権交代があった日が「2大政党制か、多党制かにたどり着くまでの道は平たんでない」と分析した。

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    PuHa 2011/09/01
    何を望むかといえば財政金融政策の統一、デフレ解消。だがみんなの党には対立ではなく妥協をしてほしい。淡々と進めるべき法律を通し政治の責任を果たしてほしい。できない政治勢力には投票したくないから #minna
  • 新幹線など高速鉄道はどこの国でも重荷になるだけらしい: 極東ブログ

    新幹線が幼児のころから大好きで、日全国に新幹線網ができるといいな、他の国もうらやましいと思うだろう、と思い続けていた自分であったが、先日のワシントンポストを読んでいたら、そうとも言えないのかと落胆した。米国では新幹線など高速鉄道は国の重荷になるだけという議論も沸いている。米国だと、そういうこともあるだろうと思っていたのだが、それで割り切れるものでもなく、どの国でもそうなるものらしい。 話の発端は、2月8日、米国バイデン副大統領が明らかにした、オバマ政権の米国高速鉄道建設投資である。向こう6年間に530億ドル(4.4兆円)を投資するという計画(参照)である。 オバマ大統領はすでに、就任後の米国景気対策の財政支出として、高速鉄道網整備に105億ドルを拠出し、その後も高速鉄道網計画を打ち出していたが、ここに来てさらに増額しようとしている。 15日にはオバマ大統領自身、議会に出した予算教書でこの

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    PuHa 2011/07/26
    追記の最後の段落が琴線に触れた。漁民が海を見張るように、畑や森に手を入れる。警察や共有材管理は国の仕事。自治よりも民間委託され特権という報酬の構図。汚職がなければいいけど。
  • 福島原発が世界に残すかもしれないひどい遺産: 極東ブログ

    菅首相が昨日、脱原発の方針を目指すとして記者会見を行った。私はリアルタイムに聴いてなくてツイッターで話を知った。それによると「原子力は安全性確保だけでは律するのことできない技術だ」と述べたらしい。呆れた。当にそう発言したのだろうか。NHKの7時のニュースでその記者会見が小ネタ扱いで報道されたので聴いた。たしかにそう発言していた。東京工業大学も情けない卒業生を出したものだな。 最初に自分の立場を明確にしておくと、私は反原発でも原発推進でもない。現状の原発がこのまま推進できないことは明白であり、特に安全性対策と廃棄物処理について大きな変革が必要であるのは論を俟たない。また日の原発をなくすとしても中長期的な問題であり、当面は安全性対策が重視される。であれば、反原発でも原発推進でも中期的な展望に異なる点はない。つまり、現下の問題ではない。菅政権は復興という現下の問題に取り組むべきであって、脱原

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    PuHa 2011/07/16
    エネルギーをコモディティのままにする、ロシアなど資源国や中国に市場に頼ってもらうにはエネルギー安全保障費が莫大。製造業死亡するさせるした地域は別だが世界には原子力が必要。
  • 残念ながら簡単に言うとアラブの春は失敗: 極東ブログ

    5月26日と27日の2日間、フランス・ドービルで開催された主要国首脳会議(G8)の話題として、日ではしかたがないとも言えるが、福島第一原発の対応が注目された。が、その他の話題もあった。欧州経済危機や、最近はすっかり忘れ去れたかのような地球温暖化、またインターネットのあり方なども議論された。そうしたなかで最後の締めともなった大きな話題が「アラブの春」、つまりアラブ諸国の民主化だった。いや、「中東に民主化が望まれる」とかいうたるい話ではない、ようするに、エジプトとチュニジアへの資金援助の話だった。なぜ資金援助が必要になったのか。この件について適切な解説報道を日では見かけなかったように思えた。なぜ資金援助? 残念ながら、簡単に言うと、アラブの春は失敗したからである。 簡単に事実確認から。WSJ「G8、「アラブの春」支援に200億ドル―総額400億ドルの援助」(参照)より。 ノルマンジー地方の

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    PuHa 2011/06/02
    望ましい国際秩序に従っているか。門戸開放しているか。人権が守られているか。こうなるしかなかったけどムバラク大統領時代はいいバランスだった。国民から支持された政府が出来る?第2のイラン?その次元か
  • April is Month of the Military Child: 極東ブログ

    米軍は3月11日に発生した東日大震災の救援活動として「トモダチ作戦(Operation Tomodachi)を実施した。大きな援助であった。海上から空母など19隻、航空機は約140機、人員は1万8千人ほどが投入されたという。作業のようすは写真サイトflickr (参照)で見ることができる。 作戦は、3月中は震災被害地の救援・捜索活動が中心だったが、4月に入り福島第一原発の危機事態懸念への対応が重視され、4月5日までには米海兵隊放射能等対処専門部隊(CBIRF)の約150人が横田基地に待機した。が、特殊部隊は来週には帰国予定とのことだ。米国原子力規制委員会(NRC)情報と付き合わせるに、おそらく2号炉崩壊による現場の惨事の可能性は低いと見られるということだろう。 北沢防衛相は昨日、メイバス米海軍長官に「大きな協力に感謝する」と謝意を伝えたが、日のいち市民としても感謝したい。そして、その家

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    PuHa 2011/04/22
    当然しらなかったわけだが、これ大事だとおもう。
  • 「オバマの戦争」でパキスタン補給路が閉鎖: 極東ブログ

    「オバマの戦争」という呼称が定着したアフガン戦争だが、ここにきてさらにまずい局面を迎えている。9月30日、パキスタン政府はアフガニスタン駐留のNATO軍および米軍の補給路を閉鎖した。補給が絶たれること自体深刻だが、行き詰まった補給車や代替路を探す補給車がタリバンの標的にされている現状も深刻である。閉鎖は一時的なものだろうとも見られているが、背景には、事実上オバマ大統領に更迭されたマクリスタル司令官を継いだペトレイアス司令官(参照)の失策がある。 話は9月30日付けGlobalPost記事「Pakistan blocks key NATO supply route」(参照)がわかりやすい。邦訳は日版ニューズウィークに「無人機空爆にパキスタンがキレた」として転載されている(参照)。 アフガニスタンへの通過を認められない石油運搬車やコンテナトラックは、トルカムの検問所で長い列を作っている。パキ

  • 日本を巻き込む米中貿易戦争の開始: 極東ブログ

    中国に人民元切り上げを迫る制裁法案が米国下院で29日(米国時間)可決された。世界大恐慌を深刻化させたスムート・ホーリー法の現代版とも言えるような代物で好ましいものではない。米中貿易戦争の開始とも言えるだろう。当然、日にも影響は出てくる。 米国下院での採決で賛成が348、反対が79と大差がついたことからもわかるように読みやすく予想された結果でもあった。今後の推移だが、上院で同様の法案が可決された後、上下院で法案を一化して再度可決し、さらに大統領署名で法律として成立することになる。この間、11月に中間選挙があるため、上院の可決はそれ以降になりそうだ。 実際に上院で成立するか、またオバマ大統領がこれに署名するかが注目されると言いたいところだが、恐らく成立という流れになる。さらにその後、WTO(世界貿易機関)による違反となる可能性もないわけではないが、中国からWTOに提訴するという図は想像しに

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    PuHa 2010/09/30
    米国のプレゼンスがある範囲が自由貿易がある地域範囲。安全保障予算をラクできてるだけじゃない。/日本じゃ現状維持に届かない。米国が大転換なら、見通せず不安が残る、中国のルール下。
  • 多剤耐性アシネトバクターによる院内感染: 極東ブログ

    東京都板橋区の帝京大学医学部付属病院で3日、多剤耐性菌による院内感染の発表があった。多剤耐性アシネトバクターによる院内感染で9月1日までに46人が感染し、うち重篤な病気に罹っていた27人の死者があり、さらにその9人が同細菌を死亡原因とする因果関係が否定できないとのことだった。院内感染は病院側の対応でかなり防ぐことが可能であるため、発表では森田茂穂病院長らは謝罪した。 報告では、2月ごろから同細菌が検出され、4月・5月には10人の患者から検出されことから、検体を再調査したところ昨年8月を起点に感染が確認された(参照)。 同日の東京都の会見では、4・5月時点で院内感染を把握しておきながら、報告が9月2日まで遅れたことを問題視していた。東京都福祉保健局の担当者は、「きのう、板橋区保健所に報告するまで何の連絡もなかった。報告が遅れたことはたいへんに遺憾だ」と述べた(参照)。 帝京大学医学部付属病院

  • 日本経済成長鈍化・進む円高、フィナンシャル・タイムズの見立て: 極東ブログ

    16日に内閣府が発表した、今年の第二・四半期の国内総生産(GDP)速報値では、実質GDP(季節調整値)は前期比の0.1%増だった。年率換算では0.4%増となる。かろうじて輸出で持ちこたえているものの、日の経済成長率が急速に鈍化したことが明らかになった。 結果、米ドル換算で日のGDPは1兆2883億ドルとなり、同期の中国の1兆3369億ドルを下回り、(参照)、経済規模で日中国に続く世界第3位となった。 年初ころには年率2%の予測もあったことから、日経済の失墜の兆候として同日には株価も落ち込み、9000円を割るかとも思えたが、その後は少し持ちこたえている。が、円高も進んだため、今後の輸出の展望も開けない。 日はどうしたらよいのか。すでに事実上のレームダックである菅直人首相だが、20日、閣僚懇談会で円高や景気減速への対応策を検討するよう関係閣僚に指示した。内実は「予算を伴わない形の経

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    PuHa 2010/08/21
    まったくもってそのとおりでございます。
  • 南北朝鮮統一費用「統一税」提言の波紋: 極東ブログ

    15日、韓国の光復節(参照)の記念式典で、韓国・李明博(イ・ミョンバク)大統領が、南北朝鮮の統一時に必要とされる費用捻出のために、統一税を提言し、大きな波紋を呼んだ(参照)。 李大統領は南北朝鮮統一にかかる費用の参考として、東西ドイツ統一に20年間で2兆ユーロ(約220兆円)を要したとの推定を含めた(参照)。ドイツでは、統一後、統一連帯賦課金が導入されたので、それを模したいという含みもあるだろう。 南北朝鮮統一にはどの程度の費用が掛かるだろうか。韓国政府としては、今後30年間に渡り、最大2兆1400億ドル(現行レートで約182兆円)と推定しているようだ。年間では、84兆ウォン(約6兆447億円)の財政支出が30年にわたって継続することになる(参照)。その倍の5兆ドルとする推定もある(参照)。財政的に非常にきついと思われる。その事態になれば、おそらくその少なからずを日が負担することになるだ

  • 一週間はなぜ七日か?: 極東ブログ

    誰もが一度は疑問に思う謎 一週間はなぜ七日か? 誰もが一度は疑問に思うらしく、ネットを探すといろいろそれらしい答えがある。どれも的外れとも言い切れないが、「なるほどそれが解答か」と合点のいくものもなさそうだ。残念ながら、このエントリも解答を提示するわけではない。が、このところのミトラ教関連エントリの文脈で言及しておこう。 その名の通りのがある。ダニエル・ブアスティン著「どうして一週間は七日なのか」(参照)である。「The Discoverers(Daniel J. Boorsti)」(参照)を邦訳し、分冊しただ。合の「大発見 未知に挑んだ人間の歴史」(参照)もある。このは私が20代の頃、米国でベストセラーとなったから、私の年代の知識人は大半が読んでいる。「一週間はなぜ七日か?」という疑問も、そのあたりで収束したとも言える。同書はどう書いていたのか。 なぜ一週間は七日なのか? 古代ギ

  • マリアンヌとコロンビア、国家の擬人化、理性教というカルト: 極東ブログ

    昨日のエントリの続きみたいなもの。昨日のエントリも、もう少し整理してもよかったのだけど、とりあえずそこまでは書いておくかな、さてその先はどうしようかなと少しためらっていた。 くだらない話から簡単に先につづけると、自由の女神は日全国ラブホの象徴だろという話だが、それは知っていた。というかそれが普及するのは吉祥寺の像の移転の時期と重なるのではないか、という時代の問題の端緒として考えてみたいかなというのがあった。 さて続きだが、「アメリカ的進歩(American Progress)」の女神について、「あるいは、これは自由の女神とは別なのだろうか。だとすると、それは何か(たぶん次回に続く)」ということだが、絵のタイトルのなかに答えは隠れている。 「アメリカ的進歩」と訳すと誤訳ではないがわかりづらくなる。"American Progress"は、「アメリカなるものの前進」で、この女神がアメリカなの

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    PuHa 2010/08/03
    →ミス取り消したいがどうすればいいのかわからない
  • 「後期高齢者医療制度」廃止よりも長妻大臣大丈夫かなと心配になった: 極東ブログ

    23日、厚生労働省・高齢者医療制度改革会議が現行の後期高齢者医療制度に代わる新制度の原案を発表した。「新高齢者医療制度」とか呼ばれるのだろうか。予定では、年内に最終案をまとめ、来年の通常国会で法案として提出するらしい。 今回の原案について、財源の見通しがない拙速さの点ですでに大手紙社説がこぞって批判しているが、ねじれ国会の中、法案として通るかといえば、案外、通らないとも言い難い。この問題、難問過ぎて野党側としても代案はない。現行の「後期高齢者医療制度」のように75歳の線引きでやっていきましょうとオモテ立って言える政党ももうない。 今回の新案は、実際のところ、裏でさすが厚労省官僚さんたち仕事しているなと感得したのは、「後期高齢者医療制度」とさして変わっていない点だった。全体の負担の五割を税、四割を現役世代からの支援(健保・協会けんぽ)、一割を高齢者の保険料という枠組みにはなんら変化がない。ま

  • [書評]感染症は実在しない―構造構成的感染症学(岩田健太郎): 極東ブログ

    「感染症は実在しない」(参照)とは刺激的なタイトルであり、また前半は修辞的な議論が饒舌に展開するきらいはあるが、内容はいたって正統的な医学的な立場で描かれ、著者の履歴からもわかるように米国標準の臨床も批判的に踏まえている点で、今後の日の臨床のありかたを展望する内容となっている。日の医療がどうあるべきかに関心をもつ人には、必読とまでは言えないものの、多くの示唆を得ることができるだろう。また、一般向けに書かれているではあるが、実は医療関係者にこっそりウケのよい書籍ではないかとも思えた。 書での、感染症は実在しないということは、端的に言えば、感染症というのは現象であるということで、細菌やウイルスが実体的に存在しないという話ではない。 興味深い例が書かれている。2009年、日の社会で新型インフルエンザが流行したとき、通常なら季節型のインフルエンザは終わる時期なのに、報道などではこの年は異

  • カイロプラクティックと米国社会: 極東ブログ

    余談のような話になるが、カイロプラクティックと米国社会について、ごく一面ではあるものの、補足的に述べておきたい。 カイロプラクティックは (Chiropractic) は、各種の疾病が椎骨の構造的・機能的な歪みにあるとし、その調整によって治癒を試みる治療法である。1895年に、ダニエル・デビッド・パーマー(Daniel David Palmer)が創始した。彼は、カナダ、トロント近況に生まれ、後、米国に居住した雑貨商で、医学的な背景はない。 さて、先日のエントリー「オステオパシー(Osteopathy): 極東ブログ」(参照)に、こんなはてなブックマークのコメントが付いていた(参照)。 rhatter せいぜい善意の詐欺師にすぎない「偽医学」者を、正統医学からの「攻撃」の被害者みたいに語る翁の心情にはとても深遠なものがありそうだ。 2010/07/20 ★(naya2chan) 「翁」とい

  • 靈氣とレイキ: 極東ブログ

    ヒーリング系ミュージシャンのルエリン(Llewellyn)にReiki Gold(参照)というアルバムがある。聞いただけで、ああルエリンという癒し系のしろもので、アエオリア(Aeoliah)より線が淡い感じがするが、このアルバムのなかにちょっと変わったタイトルの5曲がある。 Just for Today I Will Not Anger Just for Today I Will Not Worry Just for Today I Will Be Grateful Just for Today I Will Honour Just for Today I Will Respect 今日一日だけでよいから、怒らず、心配せず、謝念を持ち、といったことだ。オリジナルは慶応元年(1865年)に生まれた臼井甕男(うすいみかお)の五戒である。 今日丈けは 怒るな 心配すな 感謝して 業をはけめ 人に

    PuHa
    PuHa 2010/07/20
    気とかいまでもやっているひとがいる。
  • オステオパシー(Osteopathy): 極東ブログ

    米国の医者の学位にM.D.つまり、Doctor of Medicineがある。欧米の場合は、学位も名前の一部になっていると言ってもよい。そこでM.D.の学位が付く名前の人だけがお医者さんか。というと、もう一つ、D.O.という医者の学位がある。こちらは、Doctor of Osteopathic Medicineの略で、直訳すれば、「オステオパシー医療の医師」となる。オステオパシーと聞くと、「なーんだ、代替療法か」と思う人もいるかもしれないが、現実の米国社会では、D.O.はM.D.と遜色ない正規の医師である。 では、オステオパシーというのは正統医学なのかというと、このあたりからは話が難しくなる。そしてこの難しさは、代替療法批判者を困惑させる。代替療法のいかがわしさを批判した「代替医療のトリック(サイモン・シン、エツァート・エルンスト)」(参照)では、英国書籍らしく、オステオパシーを代替療法の