ブックマーク / www.style.fm (37)

  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第275回 『天使のたまご』

    『天使のたまご』は押井守のオリジナル作品。劇場版『ルパン三世』の企画が流れてしまった彼が、次の仕事として手がけたタイトルだ。ビデオリリースは1985年12月15日。その1週間後の12月22日に、早朝上映のみだったようだが劇場でも公開されている。主にはOVAとして企画・製作されたものだが、押井守自身は『天使のたまご』を映画のつもりで作っていたのだろうと思う。 原案としてクレジットされてるのは、押井守と天野喜孝。押井守は脚と監督も兼任。天野喜孝はアートディレクションの肩書きで、キャラクターデザインとイメージボードを担当している。他には、小林七郎が美術監督とレイアウト監修の役職で、名倉靖博が作画監督の役職で参加。舞台は、いつの時代かも分からない廃墟のような街。主要登場人物は、大きな卵を抱えた少女と、その街を訪れた少年の2人のみ。機械仕掛けの太陽、影だけが街を浮遊する魚、天使の化石など、幻想的な

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    REBEKKA 2009/12/23
    自分でも何故か分からないけど、『天使のたまご』はすっごい好き。
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第194回 『とんがり帽子のメモル』1話、5話、9話

    メモル達は宇宙から来たリルル星人だ。アルプスの麓の人里離れたところに、名前のない湖があり、その湖の真ん中にある小さな島に、メモルを含めた246人のリルル星人が住んでいる。彼らは宇宙旅行をしていたが、途中で宇宙船が故障して、地球に不時着。1年前からその島で暮らしている。1話「星からきたおしゃまなチビ」で、以上の設定が説明されているが、前回(第193回 『とんがり帽子のメモル』)で説明したように、企画段階ではメモル達は妖精であり、宇宙人の設定は制作が始まってから足したものだった。それを知って改めて見直すと、確かに無理に設定を変更したようにも感じないでもない。ただ、放映時にはそんな事情は知らず、妖精という曖昧になりがちなキャラクターに、宇宙人という設定を加える事で、リアリティを与えているのだろうと好意的に解釈していた。 メモル達は、島から出る事はめったになく、この星に、自分達よりもずっと大きな

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    REBEKKA 2009/08/22
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第193回 『とんがり帽子のメモル』

    1984年に始まったTVアニメで、僕が一番夢中になった作品が『とんがり帽子のメモル』だった。僕だけでなく、沢山のアニメファンに支持された作品だ。これは東映動画(現・東映アニメーション)としては珍しいオリジナル作品で、小さな宇宙人であるメモルと、病弱で可憐なマリエルの関係を主軸にしたファンタジーだ。放映は1984年3月3日から1985年3月3日までで、全50話。最初は土曜19時からの枠だったが、途中で日曜朝8時半に移動。現在の『ブリキュア』シリーズまで続く、朝日放送系日曜朝の東映アニメーション枠は、ここから始まっている。 瑞々しく、繊細な印象の作品だった。ビジュアルも、世界観も、キャラクターも、音楽も新鮮であり、魅力があった。メモル達の見た目は、どう見ても宇宙人ではなく妖精だった。妖精のようなキャラクターが出てくる作品なんて、当時でも手垢がついたジャンルだったが、『とんがり帽子のメモル』には

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    REBEKKA 2009/08/20
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第172回 『未来警察ウラシマン』

    『未来警察ウラシマン』という新番組が始まると教えてくれたのは、『Gライタン』を勧めてくれたのと同じ友人だった。おそらく、僕が購読してないアニメ雑誌に情報が載っていたのだろう。『Gライタン』スタッフの新作であり、しかも、なかむらたかしがキャラクターデザインを務める。『Gライタン』に注目し、なかむらたかしの仕事に興奮していた僕達は、この作品に大いに期待していた。 主人公は、1983年から2050年のネオ・トキオにタイムスリップしてきた少年。時代を越えたために超能力を持っていると思われる彼は、権藤警部によってウラシマリュウと名づけられ、機動メカ分署マグナポリス88の機動刑事として働く事になった。リュウの仲間は、ナンパな二枚目のクロード、元シスターでブリッコ刑事のソフィア。彼らが立ち向かうのは、犯罪帝国ネクライムのルードビッヒとその手下達だった。というのが、物語の基設定。監督は真下耕一、原案・構

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    REBEKKA 2009/07/23
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第152回 『装甲騎兵ボトムズ』

    『装甲騎兵ボトムズ』については、前に別のコラム(「アニメ様の七転八倒」第5回 『ボトムズ』DVDBOXあれこれ)で書いた。作品概略については、同じ事を書いても仕方がない。以下は、前の原稿からの抜粋だ。 『装甲騎兵ボトムズ』は1983年から84年まで放映されたロボットアニメ。製作は日サンライズ(現・サンライズ)、監督は高橋良輔。リアルロボットものの代表作であり、その内容はハードなこと、この上ない。放映から20年以上経っても『ボトムズ』のようなロボットアニメは、他に登場していない。 『機動戦士ガンダム』の、特にシリーズ前半にあったミリタリー的な部分を、より一層強めた作品。当時、僕はそんな印象を持っていた。確かに『ガンダム』はかつてない、リアルなロボットものであったが、やはり主人公メカのガンダムにはヒーローロボット的なニュアンスがあった。ドラマに関しても、思春期の少年の甘酸っぱい思いや、葛藤を

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    REBEKKA 2009/06/24
    「いまひとつ愛着が持てない。」。何となく分かる気がする。
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第119回 『パタリロ!』

    この原稿を書くために、ゴールデンウィークにDVDで『パタリロ!』を観たのだが、予想以上に楽しめた。あれ? こんなに面白かったっけ? と驚くくらい面白かった。放映時よりも楽しめた。昔の作品を見直して、初見よりも印象がよくなるのは珍しい。 この作品の主人公は、マリネラ王国の国王であるパタリロで、副主人公がMI6のバンコラン少佐。パタリロは他人をおちょくるのが趣味で、変身や時間移動もできる怪人だ。バンコランはシリアスな世界に生きる美形。彼には「美少年キラー」のニックネームがあり、彼に見つめられると、美少年は必ず頬を赤らめてしまう。他にはパタリロの部下で、全く同じ外見の人間が大勢いるタマネギ部隊。バンコランの愛人であり、元殺し屋の美少年マライヒ。それから、ゲストで登場する美少年達。といった面々で物語が展開する。 原作は、魔夜峰央の同名マンガ。基的にはギャグものなのだが、耽美、同性愛、スパイもの

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    REBEKKA 2009/05/08
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第114回 『ザブングル』のドライさ

    ここ数日『ザブングル』を観返してみて「ああ、自分はこんなに『ザブングル』が好きだったのか」と思った。出来不出来を別にして、このタイトルが好きだ。エンディングの「乾いた大地」や、挿入歌「HEY YOU」を聴くと、生きる勇気が湧いてくるくらいだ。初見が学生時代であり、繰り返し観たから、思い入れが強いというのもあるのだろう。富野由悠季の監督歴にあっても、特殊なタイトルだと思う。彼らしさもあるのだが、その個性の発揮され方が、他の作品と違っている。 『ザブングル』についての話題は、前回で終わらせるつもりだったが、考えてみたら、まだ書いておきたい事があった。まず、『超時空要塞マクロス』との関係だ。両方とも、同じ年に放映されたロボットアニメで、三角関係がドラマの主軸になっており、しかも、両作品とも「文化」がキーワードになっている。三角関係に関して、主人公の男が煮え切らないのは同様だが、互いに距離をとって

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    REBEKKA 2009/04/24
    「乾いた大地」はとても良い曲だと思う。
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第113回 『ザブングル』の男と女

    数年前に、CSのチャンネルNECOの『ザブングル』をたまたま観て、20話「アコンは伊達男か?」に感心した。ジロンとエルチがベタベタしているのが嫌になったラグは、アイアン・ギアーを飛び出してしまう。劇中の言葉だと、家出ならぬ船出だ。船出したラグが出逢ったのは、アコン・アカグという大男だった。アコンはジロンよりも垢抜けなくて、女性に対して不器用。仕事に関しても、キッド・ホーラの手下という、バッとしない立ち位置だ。ではあるが、彼はラグにベタ惚れであり、ちゃんと女扱いしていくれる。おそらくは、女に尽くすタイプなのだろう。ラグは、そんなアコンを「悪い男じゃない」と思う。彼の無骨なところを可愛いとすら感じる(その感情を、ラグは「ジロンなんかと大違い。♪ルンルン」というセリフで表現する。時代を感じる言い回しだけど、その場面のラグのセリフとして「♪ルンルン」は悪くない)。 ここで描かれているラグの感情は、

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    REBEKKA 2009/04/24
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第112回 『ザブングル』と悪ノリ

    DVDで『戦闘メカ ザブングル』を観返して、放映当時、自分がどんなふうにこの作品が好きだったのか、その気分を思い出した。作画等の技術的な問題とは別に、作りの粗さはあったし、前回(第111回 『戦闘メカ ザブングル』)書いたように、シリーズ後半は失速してしまうのだが、それでも『ザブングル』には、『ザブングル』にしかない魅力があった。その魅力がなにかと言えば、やはり登場人物のエネルギッシュな生き方、あるいは肩の凝らない雰囲気だったのだろう。それと同時に、人間関係やものの考え方にちょっとドライなところがあり、それも大人っぽくていいと思った。 それから、『ザブングル』は、シリーズを通じて「悪ノリ」を持ち味にしていた。前回触れたパターン破りや、脇役の自己主張や、饒舌なナレーションも、悪ノリの一部だった。悪ノリは、作の魅力のひとつになっているのだが、作っているうちに勢いづいてそうなってしまったので

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    REBEKKA 2009/04/23
    セリフのテンポも良かったと思う。
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第111回 『戦闘メカ ザブングル』

    『戦闘メカ ザブングル』は、西部劇を思わせる世界を舞台に、エネルギッシュなキャラクターがぶつかり合う作品だった。登場するロボットは、ガソリンで動くウォーカーマシンと呼ばれるものだ。主人公格のマシンを除けば、土木工事機械のような印象のものであり、それまでのアニメのロボットに比べると、ずっと現実感のあるメカだった。登場人物もドラマも陽性で、全体に明るいタッチだった。シリーズを通じて、身体を使ったアクションが多く、それが笑いに繋がる事が多かった。『伝説巨神イデオン』に続く、富野由悠季&湖川友謙コンビの作品であり、『ガンダム』『イデオン』とは全く傾向が違う作品だった。 富野監督は同時期に『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』、劇場版『伝説巨神イデオン』を手がけており、湖川友謙も劇場版『イデオン』と同時進行だったはずだ。事実、湖川友謙の作監回は少ない。演出や作画に関して、大きな粗があるシリーズ

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    REBEKKA 2009/04/22
    今でも大好きだなー。
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第110回 あの頃の日本サンライズ

    1982年には『戦闘メカ ザブングル』の放送が始まっているが、『ザブングル』に触れる前に、この作品を制作した日サンライズ(現・サンライズ)について書いておきたい。この頃の日サンライズは、アニメファンにとって、ワクワクする存在だった。1970年代からロボットアニメを多く手がけ、傑作、意欲作を手がけてきた同社が、より充実した作品を連発するようになっていた。『機動戦士ガンダム』のヒットの後で、会社として勢いづいていたのだろう。 他社にも人気作はあったが、当時の日サンライズは別格だった。今のアニメファンにとってのGAINAXや京都アニメーションに近いだろうか。今でも、僕と同世代のアニメファンにとって、この会社は特別な存在だろうと思う。同社が特別な存在になった理由のひとつが、この時期の作品群だ。具体的に、1982年と1983年のタイトルを並べてみよう。『クラッシャージョウ』以外は、全てロボット

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    REBEKKA 2009/04/21
    まさしくサンライズ黄金期。
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第100回 『伝説巨神イデオン 発動篇』

    今までの人生で、最も衝撃を受けた劇場アニメが『伝説巨神イデオン 発動篇』だ。ドラマも、演出も、映像も、神がかったところのある作品だった。第64回(『伝説巨神イデオン』(TV版))でも触れたように、TVシリーズ『伝説巨神イデオン』は、予定されていた最終話の数回前で打ち切りになってしまった。それがようやく完結を迎えたのが、劇場版『伝説巨神イデオン』だった。この映画は、総集編である『接触篇』と、予定されていたラスト4話分を中心とした完結編『発動篇』の2で構成。なお、フィルム中で表記される作品タイトルは『THE IDEON A CONTACT 接触篇』と『THE IDEON Be INVOKED 発動篇』だ。公開日は1982年7月10日。 ソロシップとバッフ・クランの戦いは続いていた。イデの危険性に気づいたバッフ・クランは、ソロシップごとイデを滅ぼすために総力戦を仕掛ける。ソロシップのメンバーは

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    REBEKKA 2009/04/06
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第93回 『戦国魔神ゴーショーグン』

    この作品は、放送では楽しく観ていたのだが、その後、まとめて観直した事はない。こんな時のためにLD BOXを買っておいたのだ。せっかくだから全話観直してから原稿を書こう、と思ったのだけど、他の仕事が忙しくて、その時間がとれなかった。WEBアニメスタイルでは『戦国魔神ゴーショーグン』の原作者である首藤剛志さんに連載してもらっている。首藤さんが見ているところで『ゴーショーグン』の話を書くだけでも緊張するのに、記憶モードで書かなくてはいけない。ここは開き直って、進める事にしよう。 『戦国魔神ゴーショーグン』については、放送時から「人をった番組」だと思っていた。最初に変だと思ったのは主題歌の歌詞だ。ロボットアニメ史上空前の、中身のない歌詞だった。「赤いボタンを……」で始まり、後半は「宇宙」と「スペース」と「ナンバー1」を繰り返すだけ。マジメにやる気あるのかな、と思った。その歌詞が狙ったものだっ

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    REBEKKA 2009/03/27
    そうそう!ブンドル!彼は面白くて人気あったなー。
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第87回 『夏への扉』

    『夏への扉』は、印象に残る映画だった。初見時に「新しいアニメに出逢った」と思った。公開されたのは1981年8月22日で、59分の中編。製作は東映動画だ。同時上映は、吉田秋生原作の『悪魔と姫ぎみ』だった。公民館やホールといったオフシアターでの上映を目的として企画された作品だったが、記憶に間違いがなければ、僕は普通の映画館で観ている。オフシアター上映のために製作したが、一般の小屋にもかけたという事だろうか。 この作品と劇場版『地球へ…』、TVスペシャル『アンドロメダ・ストーリーズ』を収録した「竹宮惠子 DVD-BOX」の解説書に、原作者の竹宮恵子、プロデューサーである田宮武の対談が掲載されている。その対談によれば、全興連(全国興行生活衛生同業組合連合会)から、通常の東映作品の興行とバッティングするという理由で、『夏への扉』の公開に横槍が入ったとある。東映動画がそんな映画を作って、同じ東映作品の

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    REBEKKA 2009/03/18
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第81回 『機動戦士ガンダム』(劇場版)

    1981年のビッグイベントのひとつが、劇場版『機動戦士ガンダム』の公開だった。第1作が公開されたのは1981年3月14日。その3週ほど前の2月22日、新宿駅前に多くのファンを集めて「アニメ新世紀宣言大会」というイベントが開催された。『ガンダム』のムーブメントを語る上で重要なイベントだが、どういうわけか、僕はこの催しに参加していない。1981年なら、休みのたびにあちこち出かけていたはずで、行っていてもおかしくないのだが。行かなかった理由が思い出せない。何か他に用事があったのだろうか。その代わりというわけではないが、劇場版第1作は初日に観に行っている。 劇場版『機動戦士ガンダム』はTVシリーズに、新作カットを加えて再編集したもので、今回取り上げる第1作『機動戦士ガンダム』、第2作『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』、第3作『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙(そら)編』の3が製作された。

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    REBEKKA 2009/03/10
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第70回 『銀河旋風ブライガー』

    先に謝ってしまう。スイマセン。よく考えたら、謝る必要なんてないんだけど、謝っておく。僕は『銀河旋風ブライガー』の編はあまり観ていないのだ。全部で10回も観ていないはずだ。『銀河旋風ブライガー』は、国際映画社が手がけた作品。テレビ東京系で、1981年10月6日から1982年6月25日まで放映された。主人公の宇宙の仕置き屋コズモレンジャーJ9は、ブラスター・キッド、エンジェル・お町、飛ばし屋・ボウィー、かみそり・アイザックの4名のチーム。巨大ロボット+宇宙版『ルパン三世』といった趣きの作品だった。『ブライガー』の後に、「J9シリーズ」として『銀河烈風バクシンガー』『銀河疾風サスライガー』が作られるのだが、これもあまり観ていない。あまり観ていないのに、どうしてここで取り上げるかというと、オープニングが素晴らしかったからだ。 1話を観たのが自宅だったのか、友達の家だったかは覚えていない。オープニ

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    REBEKKA 2009/02/20
    ブライガーあってのJ9シリーズ。「お呼びとあらば、即参上!」よ。
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第22回 シャア・アズナブルと長浜美形キャラ

    シャア・アズナブルは傑出したキャラクターだ。彼と主人公アムロで『機動戦士ガンダム』という作品のカラーの、かなりの部分を作っている。野心家で、腹に一物ある男。パイロットとして優秀なだけでなく、世渡りにも長けている。つまり、現実的な世界で上手くやれる男だ。その発言はシニカル。自嘲的でもある。1話ラストの「認めたくないものだな、自分自身の、若さゆえの過ちというものを……」は名セリフ中の名セリフだ。自分の行動を客観的に見ており、さらに自分で自分を「若くて未熟だ」と言っているところが、むしろ格好いい。達観しているのだ。勿論、そこにはナルシシズムやプライドの高さも込められている。2話のドレンとの会話での「戦いとは、いつも二手三手先を考えて行うものだ」や、ガンダムとの戦闘で部下に言った「当たらなければどうということはない」等、言っている事がいちいち筋が通っているのにも感心した。言動はスマートだが、屈折し

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    REBEKKA 2009/02/18
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第21回

    少しだけ『機動戦士ガンダム』の話を続ける。『ガンダム』に触れてから、自分の中で『ヤマト』の魅力が急速に失われていった。『ガンダム』を観たために、『ヤマト』的な「ロマン」を甘ったるいものと感じるようになったのだ。 分かりやすい例を挙げれば、劇中での死の扱いだ。『ヤマト』でも人は死ぬ。主人公も、主人公の仲間も命を落としていった。だが、大抵の場合、死ぬ前に思いを込めたセリフを口にしたり、格好いいポーズを取ったりしていた。勿論、僕はそれに魅力を感じていた。だが、『ガンダム』ではキャラクターが死ぬ前に、思いを込めたセリフを口にするような事はなかった。マチルダはドムの攻撃によって輸送機ごと粉砕される。死に至るまでの演出的なタメはなく、グシャっと潰される。カイ・シデンの恋人であったミハルは、自分がミサイルを撃った衝撃で吹き飛ばれて死んでしまった。敵の攻撃で死んだのですらない。「戦争って、当はこうなんだ

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    REBEKKA 2009/02/18
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第20回 『機動戦士ガンダム』

    『機動戦士ガンダム』は、1979年4月に放映がスタートしたTVアニメだ。現在でも多くのファンに支持されているビッグタイトルである。巨大ロボットをモビルスーツという兵器としてとらえ、リアリティのある世界観でドラマを展開する等、様々な新機軸を打ち出した。今さら紹介するまでもないだろうが、原作と総監督(原作は連名)は富野喜幸(現・由悠季)、キャラクターデザインとアニメーションディレクターは安彦良和。日サンライズ(現・サンライズ)の作品である。 放送開始前の期待は、あまり大きくなかった。あくまで新しいロボットアニメの1だった。当時の「アニメージュ」の新番組特集では、同時期に始まった『未来ロボ ダルタニアス』に1ページを割いているのに、『ガンダム』は3分の1ページの扱いだ。『無敵鋼人ダイターン3』の最終回についた予告で、ハードなロボットアニメらしいという事は分かっていた。『ダイターン3』最終回

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    REBEKKA 2009/02/18
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第67回 『うる星やつら』(TV版)

    うる星やつら』の放映がスタートしたのが1981年10月14日であり、終了したのが1986年3月19日。始まった時に僕は高校2年だった。浪人時代をはさんで、大学2年の時に最終回を迎えたわけだ。先に白状してしまうが、僕は『うる星やつら』の熱心なファンではなかった。「白状」なんて言葉を使うのは、後ろめたいところがあるからだ。別に嫌いだったわけではない。面白がって毎週観ていた。200回近く放映された作品だが、放送で観ていないのは1回か2回だと思う(録画したビデオで視聴したものも含む)。『うる星』は、後に33万円もするLD BOXが発売されている。それも買った。そのために生まれて初めてローンを組んだ。それでも、僕は『うる星』ファンと名乗るのには躊躇いがある。なぜなら、当時は熱狂的な『うる星』ファンが大勢いて、僕は彼らについていけなかったのだ。例えば、当時『うる星』の演出や作画を研究する同人誌があ

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    REBEKKA 2009/02/17
    「編集長のヒトコト」:自分も幾つかラムを描いてます。Fotolifeにありますが、何しろ記憶のみで描いてるので似てる似てないはご容赦を。