居酒屋チェーンのワタミの介護事業が軌道に乗ってきた。しかし、新規参入当初は、現場スタッフの相次ぐ離職など決して順調ではなかった。その原因を、現場との意思疎通の無さと痛感したワタミは、人望があった外食のエースを投入。これが奏功し、業界では常識ではなかったマネジメントが定着しつつある。(文中敬称略)<日経情報ストラテジー 2007年10月号掲載> プロジェクトの概要 経営難に陥った病院に渡邉美樹社長が個人出資したことをきっかけに、ワタミメディカルサービスという子会社を設立して、訪問介護事業に参入したのが2004年。だが、訪問介護は採算確保が厳しいことが分かり、後継者難から売却先を探していた神奈川の「アールの介護」を2005年3月に73億円で買収して、老人ホーム事業に軸足を移した。2005年秋にはてこ入れのため外食のエースを投入。サービス改善や、ホーム長に経営感覚を持たせる意識改革に取り組んだ。
![生みの苦しみを越えた介護事業、外食のノウハウで変革起こす](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)