辛坊治郎氏らのヨット事故(平成25年6月21日)は、何事につけ歯に衣着せぬ発言をし、また自己責任を強調していたベテランのニュースキャスターが関係していたことから、その報道には関心が持たれた。 しかし、イベントに仕立てた吉本興業が関係していたこともあり、主として週刊誌などで一過性的に扱われただけである。それでも記事の行間から、自衛隊として疎かにできない現実が見えてくる。 この現実を見つめ、日本の安全保障政策に生かさなければ、救出に使われた数千万円と言われる国費、すなわち国民の血税をどぶに捨てたと同じになってしまう。他方、救出された辛坊氏は「命の恩人」たちの真の姿を伝えることで、本当の恩返しができるのではないだろうか。 マスコミの報道姿勢には疑問 沿岸での通常の遭難であったならば、民船が救援で活躍する。かかった費用などは当然遭難者が負担する。しかし、今回の事故は宮城県・金華山の南東約1200キ