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ブックマーク / miyoko-diary.cocolog-nifty.com (12)

  • 恥ずかしくて、情けなくて、腹立たしくて。 - 河野美代子のいろいろダイアリー

    私のクリニックには、外国人の患者さんがよく来られます。国によって医療が異なりますので、言葉の問題と共に、それは気を使います。 先日の、ある東南アジアからご夫婦で日に来られている方。妊娠なさいましたが、稽留流産になってしまいました。妊娠が途中でストップしてしまうのですね。昔だったら出血が始まって、ああ、流産だとわかるのですが、今では超音波エコーで分かります。自然に流産をするのを待つには、少し大きく、手術が必要と判断しました。ご夫に説明をすると、 「手術でなく、薬で対処できませんか?」と言われました。いわゆる中絶薬ですね。「日では、それは認められていないのです」とお答えしました。驚かれましたが、仕方ありません。手術をすることにしました。以前帝王切開をされていて、そのために子宮が腹壁に癒着をしていて、なかなか難しい手術でした。ああ、こんな方こそ、薬で出来たらいいのにと手術をしながら、痛感し

    恥ずかしくて、情けなくて、腹立たしくて。 - 河野美代子のいろいろダイアリー
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    REV 2019/04/07
    「低用量ピル、緊急避妊薬、そして子宮頸がん予防ワクチン、どれも日本に導入されたのは、先進国の中では最後といってもいいほど」
  • 今クリニックで起こっていること⑬CAP:こどもへの暴力防止プログラム - 河野美代子のいろいろダイアリー

    私が初めてCAPの講義を受けたとき新鮮な感動を覚えました。ずいぶん前ですので、いろいろとシステムとしては変わっているかも知れません。 その時の講義で言われたこと。「川があって、よくそこで子どもがおぼれて死ぬ、だから川に近づかないように子ども達に教えましょう。そして、川に柵をしましょう。それでも川に近づく子がいる。そこで、もし川に落ちても、おぼれないように泳ぎを教えましょう。」と。まずこれに感動しました。 CAPは「Child Assault Prevention」(子どもへの暴力防止)プログラムです。「すべての子どもに安心・自信・自由を!」をテーマに、子どもへの暴力防止/人権教育プログラムが大人に向けてまた子どもたちに向けての異なるバージョンが作られています。 具体的に、たとえば大人に話しかけられたときに、手をまっすぐ前に伸ばした距離を保つように。相手が一歩近づいたら、一歩下がる。もしも口

    今クリニックで起こっていること⑬CAP:こどもへの暴力防止プログラム - 河野美代子のいろいろダイアリー
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    REV 2010/03/26
    「まず柵!他は後回し!!」→「まだ被害が出た?柵が足りない!!」→「柵があるんだから他なんていらない!!」→「そうだ!池で遊ぶ創作があるから遊ぶ奴が出る。非実在湖沼にも柵を建てて被害を防止すべき」←い
  • 今クリニックで起こっていること。①中学生、高校生の出産 - 河野美代子のいろいろダイアリー

    今、私のクリニックでは、いろいろ大変なことが起こっています。患者さんの個人情報に当たることは公表できませんので、私も慎重になります。でも、それであるがゆえに、状況が知られていない、だから性教育の必要性もさっぱりわかって頂けないというもどかしさを感じています。 当事者が、どこの誰なのかはわからないように心を配った上で、ある程度お話するのは許されるのではないか、と思っています。 昨日、二人の高校生が診察に来て、無事卒業式を終えた、と言いました。良かったねえ、よく頑張ったねえ、と言いました。二人とも、もうすぐ赤ちゃんが生まれます。そのことは、学校には一切知らせていません。 来なら、学校にも知らせて、体育などの配慮もして頂いたほうがいいのでしょうが、そうすることは怖いのです。それを知った学校がどう判断するのかが分かりません。二人とも県立高校ですが、生徒の妊娠を学校がどう受け止めるのか。せめて知ら

    今クリニックで起こっていること。①中学生、高校生の出産 - 河野美代子のいろいろダイアリー
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    REV 2010/03/25
    性交・妊娠の低年齢化と非実在青少年の性描写の関連は、ピッキング犯罪と秋葉のリュックアサリ程度には強固じゃないかなと思う。
  • 今クリニックで起こっていること⑪幼い子への性暴力 - 河野美代子のいろいろダイアリー

    一昨日のこと。17歳の少女。くりくりとした目とフリフリの短いスカートがとってもかわいい子です。クリニックにはもう何回も来ています。生理不順の治療のためにお腹から超音波をあてます。彼女はくすぐったいのか、くくくっと笑います。その笑顔がまたかわいくて。 そのくったくのない、明るい笑顔を見て、ふと私は涙ぐみそうになりました。彼女は9才の時に男性からレイプされています。男は、母親の彼でした。体も心も深く傷ついた彼女はその後当に大変でした。学校にもいけなくなりました。今は通信の高校に行っています。 明るい笑顔が出るほどに、よくここまで立ち直ったね、よく頑張って生きてきたね、とそう思いました。 傷ついたのは、彼女だけではありません。母親も深く傷つきました。自分の彼のために、娘がそんな目にあった、母親は自分を責めています。 もう少し彼女が立ち直ったら、その時に病気になっていないか調べましょうね。今はま

    今クリニックで起こっていること⑪幼い子への性暴力 - 河野美代子のいろいろダイアリー
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    REV 2010/03/23
  • 「みみっちい話」その後 - 河野美代子のいろいろダイアリー

    先日、正確には10月6日、「みみっちい話を聞いてください」と書きました。とても恥ずかしい話しなのだけれど、どうにも憤懣やるかたなくって。一応、どう書くか考えたけれど、怒るのも、ちょっと。こういうお金の話は、とても言いづらい物です。考えた末、こういう愚痴のスタイルをとりました。 当はもっと書きたいこともあるのですが、しつこくなってしまうので、あの程度にしたものです。皆様、沢山のコメントありがとうございました。とてもありがたかったです。 ところが、私のこのブログをどなたか分からないのですが、「はてなブックマーク」というサイトに貼り付けて(?)下さった方があるのです。そこで話題になっているとお知らせをいただいたので、覗いてみました。この「はてなブックマーク」というものがどういう仕組みのものなのかが、まだよく分かっていないのですが。 でも、覗いてみて、びっくりしました。多くの方が、私のブログに対

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    REV 2009/10/10
  • みみっちい話を聞いて下さい。 - 河野美代子のいろいろダイアリー

    あまりにみみっちい話しなので。書くのも情けない話なのですが。ちょっと愚痴を聞いてください。 乳腺炎を起こしてくる人がいます。授乳中、乳管が詰まって、しこりができて、赤くなって、高熱を出す人もいます。人は、とてもつらいのです。 そのような時、患者さんにはベッドに横になって頂いて、オッパイのマッサージをします。詰まっているところが通るように。しこりが解消されるように。出てくる母乳をガーゼに吸わせながら、とても時間がかかります。大体、30分近く。力もいるので、終わると手ががたがた震えるほどです。 つい先日、その乳房マッサージが保険点数、35点。350円だと知りました。わあ、これだけ苦労して、350円なのか、と、ちょっとがっかりしました。もちろん患者さんは、その3割負担の105円、規則で切り上げの110円の支払いです。えらく安いんだあと。 実は、私はレセプトの点検をするときにも、点数は、全く気に

    みみっちい話を聞いて下さい。 - 河野美代子のいろいろダイアリー
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    REV 2009/10/06
  • 「命の大切さ」を教えるということ。 - 河野美代子のいろいろダイアリー

    教育関連のある会議(としか言えないのがつらいところですが)で、若者の中絶を減らすための論議がされていました。そこで、あるドクターが、「体の仕組みなどをいくら教えても、中絶の減少にはつながらない。」と言い切りました。もっと「命の大切さ」を教えないと、と。 私は、体を知ることはとても大切だと思っています。だって、医療の現場で望まない妊娠をしてきた人たちに決まっているのは、体についてあまりに知らないということなのです。「知らないからこそ無防備な行動を取る。知れば知るほど行動は慎重になる」とこれは確固とした物になっているのですが。 私は、その場でちゃんとした反論を出来ませんでした。とてもいえる雰囲気になかったからです。でも、すぐに後悔しました。で、その会議が終わった後なのですが、その回の司会をされていた方にお話しました。 「命の大切さ」て何でしょうか。とたずねました。命の大切さを教えるということ

    「命の大切さ」を教えるということ。 - 河野美代子のいろいろダイアリー
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    REV 2008/09/17
  • 殴る側の論理 - 河野美代子のいろいろダイアリー

    暴力を振るう人が、決まって言う論理がある。論理というより、屁理屈とでも行ったほうがいいかも知れない。 「怒らせたお前が悪い」 というものだ。理由があって殴るのだから、と。殴られる側は、だから怖くていやでも「そっか、私が悪いのだ。」と思い込まされてしまう。もういやだと思っていても、あやまられると、また戻ってしまう。そんな繰り返しをする人がどれだけ多いことか。 出ていけっ!!もう、離婚だ!!とすぐ怒鳴る男がいる。は、物を投げられたり、殴られたり、30年も我慢し続けてきた。そして、今、とうとう家を出ようと決心している。そしたら、夫は、「自分には離婚する気はない。私は一生こいつの面倒を見ようと思っている。」 と言ってのけた。びっくりした。「面倒を見る。」これは、経済的に俺がわせている、という思いから出る言葉だ。気で、一旦家を出てみたら。そしたら、男はどれだけ自分がの世話になってきたかがわか

    殴る側の論理 - 河野美代子のいろいろダイアリー
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    REV 2008/08/22
     苛立ちを解消するために殴ることは論理的整合性はあるけど、倫理的、社会通念的に不当な話。
  • 河野美代子のいろいろダイアリー: 生教協全国大会(3)どんなことを話すか。

    あさっての全国大会で私が受けもつ講座は、「対応困難であった思春期の体、性、妊娠」というもの。たとえば、小学生で初経または初経からほどなくで、大量の出血が止まらなくなって、強度の貧血になってしまった少女への対応。 あれこれ悪戦苦闘するなかで、結局有効であったのは、「低用量ピル」の服用であったということ。一人目がそうであったので、二人目の時も低用量ピルを使いたかったのだが、親の拒否でなかなか使えなかったということ。でも、やっと了解を得て使ったら、またぴたりと止まって、その後も定期的に使うことで、すっかり普通のリズムを持つようになったということ。 どうか、ピルに対しての偏見をもたないで、と訴えるつもりだ。だって、量がとても多くて困った高校生に、低用量ピルで対応していたら、学校の養護教諭に「いつまでそんなものを使ってるの!!」と怒られて、使えなくなってしまったという例もある。親とも話し合って、その

    河野美代子のいろいろダイアリー: 生教協全国大会(3)どんなことを話すか。
  • 河野美代子のいろいろダイアリー: 日本は本当に姥捨て山になる。

    後期高齢者医療について、もう少し。以前に少し書いたけれど、「後期高齢者終末期相談支援料」なるものが保険に設置された。これは、75才以上の人がもし余命何ヶ月となったとき、要するに、「治療の効果が期待できず、予測される死への対応が必要となった時」に人または家族に「私は、下記の医療行為について、受けるか否かについて以下のように希望します」とあり、それぞれ補液(点滴)は希望する、しない、昇圧剤の投与は希望する、しないなどを患者さんに選択させるものだ。そのペーパーをつくれば、その医師に2000円のお金が支払われる。 私は、死にそうな人にそんな残酷なことは、絶対に聞けない。2000円がほしいがためにそんなことを聞いてペーパーを作る医師がいるだろうか。しかも、これは、75才未満の人には行われない。75才以上、後期高齢者とされる人だけに設置された2000円なのだ。 こんなことは、たとえば尊厳死協会に入っ

    河野美代子のいろいろダイアリー: 日本は本当に姥捨て山になる。
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    REV 2008/05/16
  • 河野美代子のいろいろダイアリー: 当番医で情けなかった話。

    昨日の当番医は参った。次々と急患があって、対応に追われた。当院で、点滴したりお薬出したり、対応できることはする。でも、午前中に一人、とても強い腹痛を訴える人は、腎臓か尿管、いわゆる尿路結石だ。 このようなときには医師会から指示が出ている。「二次救急患者を紹介される場合は、まず病院群輪番制当番病院および舟入病院(小児の場合)にお問い合わせください」と。そして、当番病院の一覧表を頂いている。 その票では内科が広島市民病院になっている。で、連絡をして、受け入れていただいた。 午後、これもひどい腹痛の方が救急車で運ばれて来た。ほかの内科医院から「卵巣のう腫の茎捻転に間違いなさそうなので」と。患者さんは、歩くこともできないで、うんうんと苦しんでいる。ところが、痛いところが違う。右の肋骨の下をさわると飛び上がるほど痛がる。婦人科の領域には痛みはない。念のための超音波エコーでも、卵巣の腫れもない。その代

    河野美代子のいろいろダイアリー: 当番医で情けなかった話。
  • あまりにひどい患者さんで。疲れました。 - 河野美代子のいろいろダイアリー

    今日は、診療でひどくくたびれました。とても聞き分けのない患者さんとのやり取りで、どっと疲れてしまいました。それは、緊急避妊のくすりを求めてきた人です。でも、緊急避妊の有効な期間、72時間を過ぎています。過ぎていては、効果がなく、無駄ですし、もし妊娠していたら、胎児によくありません。でも、それでもだせと言い張ります。出してはならない薬は出せません。 ずいぶんといろいろと言われました。「私は、命を粗末に考えるような人間ではないのです。」これ、私ではなく、彼女が言った言葉です。命を粗末にしないのであれば、妊娠したら、その赤ちゃんを産めばいいのです。しかも、彼女は、この薬を求めてくるのは二度目です。一度目の時に、一回きりだから。これからは、必ずピルを飲んで防衛するように、とよくよく言っていたし、それをカルテにも書いていたのです。でも、彼女は来ませんでした。忙しくてこれなかったと。そして、あまりにひ

    あまりにひどい患者さんで。疲れました。 - 河野美代子のいろいろダイアリー
    REV
    REV 2008/04/20
    投与しない→ドクハラ!→→説明する→説教するドクハラ 説明しない→説明不足のドクハラ  投与しても妊娠→医療ミス  
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