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ブックマーク / uchida-tatsuru.blogspot.com (2)

  • 大きな物語の復権

    FM東京からの電話取材で「マルクスブーム」についてお話する。「今どうしてマルクスなのか?」ってさ、この定型的なタイトルなんとかなりませんか・・・まあ、よろしい。どうして、私たちは今ごろ「マルクス」を書いたのか。それについては『若マル』の中に縷々書いたので繰り返すの面倒だが、やはり最大の理由は「グランド・セオリーの復権」という思想史的な軌道修正である。「グランド・セオリーの終焉」というのは、ご存じポスト・モダニズムの惹句である。世界を概観し、歴史の流れを比較的単純なストーリーパターンでおおづかみに説明するような「大きな物語」を退けたポストモダニストたちは、きわめて複雑な知的ハイテクノロジーを駆使して、何を書いているのかぜんぜんわからない大量のテクストを書きまくった。「何を書いているのかぜんぜんわからないテクスト」を書く人間はもちろん「わざと」そうしているのである。それは読者に「この人は、ど

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    REV 2010/09/29
  • 外交について

    尖閣列島近海での巡視船と中国漁船の衝突事件をめぐって、日中の外交関係が緊張している。外交関係の要諦は「自国の国益を守る」という目標をできるかぎり遠く、広い射程でとらえることである。日の場合の「国益」と中国の場合の「国益」理解は深度も射程もずいぶん違う。そのことを勘案せずに、「同じようなことを考えている」二国が綱の引き合いをしていると考えると、外交交渉は行き詰まる。日中国はこの問題についていくつか「違うこと」を考えている。それは、言い換えると中国の「国益」と日の「国益」がゼロサム的な関係ではないレベルが存在するということである。そこに指をかけて、こじあけるしか外交上のデッドロックを解決する方途はない。日中国の国情の最大の違いは、中国の統治形態が日に比べるときわめて不安定だということである。『街場の中国論』にも書いたことだが、中国の為政者は外交上の失敗によって、「トップの交代」に

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    REV 2010/09/26
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