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ブックマーク / www.riabou.net (73)

  • 「戦争体験を聞く」という宿題を出しても戦争はなくならない - リアリズムと防衛を学ぶ

    戦争体験を聞く」ということについてのまとめが話題になっています。 「戦争体験を聞いてきなさい」と課題をだす教員は、戦争の悲惨さを生徒が学んできてくれればよい、と考えるのではないでしょうか。でも、戦争といっても太平洋戦争だけではないし、いろいろな戦争があります。また、特定の戦争の中でも、どのような立場でそれに参加したかによって、体験するものはまるで異なります。 戦争はいろいろな顔をもち、矛盾に満ちたものです。 ジョン・キーガンらの「戦いの世界史」は、このような序文から始まっています。 奇妙な存在、戦争。その流血と残虐、苦痛悲嘆と涙ゆえに、まっとうな人間なら、最大級、絶対的な嫌悪を覚えるはずだ。そうに決まっている。おおむね、そうだ。しかし、しかしである・・・。 今回は「戦いの世界史」の中で「戦争体験」の章から、人が戦場で出会う、戦争のさまざまな横顔を垣間見てみましょう。書は戦争が「どのよう

    「戦争体験を聞く」という宿題を出しても戦争はなくならない - リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2015/08/26
    a) 不必要な軍拡、その延長として侵略戦争を起こす、という過誤 b) 侵略される、それを引き起こす軍備不足という過誤 があったとして、a)は抑制できるカモ。
  • ネバー・アゲイン・レゾルーション(二度と繰り返さない決意) - リアリズムと防衛を学ぶ

    手痛い失敗経験はその後の行動に大きく影響します。そして「二度とこんなことは繰り返すまい」と思うのですが、そんな決意が報われるとは限らないのが、この世のままならないところです。個人であれ国家であれ。 リアリズムに従えば、日は軍事大国になるはずだった 高度経済成長を遂げた日は、その経済力を格的に軍事力に転化し、ふたたび軍事大国となって、核武装も検討し、アメリカから独自の行動をとりはじめるだろう、と見られていました。 そのように観測していたのは、リアリズム学派の国際政治学者たちです。国際政治学のリアリズムは、ざっくり言うと、国家は軍事力を中心とする力を高めることに執着する等、力に重きを置いた仮定に基づく見方です。 なお、口語でいうリアリズム、現実をありのままに捉えているかどうかとか等とは殆ど関係がありません(国際政治学徒だってカントくらいは聞きかじっているのですし)。だからリアリズムという

    ネバー・アゲイン・レゾルーション(二度と繰り返さない決意) - リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2015/08/25
    「侵略をして反省した側は「二度とあんなことはすまい」と消極的になり、侵略された側は「二度とあんなことはされまい」と積極的になる」
  • 戦争はなぜ無くせないのか - リアリズムと防衛を学ぶ

    戦争政治の手段である」という言葉がある。戦争は単なる喧嘩、憎しみ合いのためだけで起こるのではない。(背景にそういう感情があることは多いけれど) 相手との間の揉め事があって、それを話し合いでは解決できない時に行われる「解決手段」。それが戦争だ。 国内でAさんとBさんが何か(土地の権利とか、何か)で揉めた場合なら、どうしても話し合いで解決できなければ、裁判所に行けばよい。 しかし国際社会にはそういう問題解決の手段がない。国際司法裁判所というのはあるけど、強制力を持っていない。自分に不利な判決を受けた国は知らん振りができるのだ。それ以前に勝ち目がない裁判なら、出頭しない、ということもできる。 だから国際社会では、話し合ってどうにもならず、圧力をかけあったり他の交渉とバーターを試みたりしてもうまくいかず、かつ問題を棚上げもできない時は、戦争で解決することになる。 逆に、話し合いで解決できる時と

    戦争はなぜ無くせないのか - リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2015/08/25
    軍備放棄の手前の、国連による暴力装置の独占、の手前の、国際軍縮、の手前の、「国家の情報公開と相互検証」すら進んでいない理由がちょっと気になる。
  • この道はいつか来た道 〜クリミア併合とエチオピア併合 - リアリズムと防衛を学ぶ

    2015年3月、日の元首相の鳩山由紀夫氏がクリミア半島を訪問しました。NHKはこう伝えています。 ロシア国営テレビは鳩山氏の一連の訪問を連日詳しく伝え、この会見についても、現地時間の午後(日時間11日夜)の全国ニュースで取り上げました。 このなかで、「鳩山氏が、『クリミアの住民投票が民主的な手続きで行われ、住民の意思を反映していることを確信した』と述べた」と伝えました。(ロシアTV「鳩山氏がロシアに理解」と報道 NHKニュース15.3.11) クリミアに関するニュースを思うとき、私はエチオピアを思い出します。この2つの地域と国には共通点があります。国際社会の現状を変革しようとする国が武力を背景に国境線を変更し、そしてその一撃が、世界の秩序を揺るがせた、という共通点です。 この記事では、そもそも国家がある土地を領有できる仕組み、国境をめぐる戦争を人類がどう克服しようとし、そして失敗してき

    この道はいつか来た道 〜クリミア併合とエチオピア併合 - リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2015/03/12
    天然ガス依存はキレイな依存
  • 「戦争なんか起こるわけがない」は思い込みだという歴史的実例 | リアリズムと防衛を学ぶ

    は長らく平和を謳歌してきました。そんな中で防衛体制の整備には「戦争なんか起こるわけがないのに…」という懐疑論が常にともないました。どころか、「危機がもし起ったら」と考えること自体が危険思想である、戦争が好きな軍国主義者だ、という風に非難された時代もありました。 ところが歴史的に見て「戦争なんか起こるわけがない」という見通しが外れたことは多くあります。 「アルゼンチンが戦争なんかするわけない」 いまから30年前の1983年4月、「フォークランド紛争」という戦いが起こりました。アルゼンチンとイギリスとの紛争です。きっかけは、イギリス領フォークランドに対し、アルゼンチンが突然侵攻を開始したことでした。 ですが紛争勃発の直前まで、戦争なんか起こるわけがない、意見が強くありました。それはかなり論理的なものでした。例えば83年4月5日に発売された雑誌ビジネスウィークは、戦争にいたる可能性は低い、と

    「戦争なんか起こるわけがない」は思い込みだという歴史的実例 | リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2014/03/03
    「大雪なんて降るわけがない」
  • 「ロシアが軍事介入」のインパクト | リアリズムと防衛を学ぶ

    ロシアウクライナへの派兵を決定しました。対してウクライナ新政権は軍に厳戒態勢をとるよう命じました。国連安保理では米欧・露が互いの主張をぶつけあい、NATOは緊急の大使級会合を開きました。ウクライナ危機は、急激に深刻さを増しています。はたして戦争になるのでしょうか? 直近の動きをレビューしてみます。 ロシア上院は軍事介入を承認。ロシア系住民と、独自の国益を守る プーチン大統領はウクライナ危機での軍事介入を提起し、ロシア上院に承認されました。 ロシア政府によると、プーチン大統領は上院に対し、「ウクライナにおける異常事態でロシア国民の生命が脅かされている」として、軍の派遣を承認するよう求めた。また、クリミアのセバストポリで「国際法に完全に準拠して」駐屯しているロシア黒海艦隊の軍人らを保護しなければならないと述べた。(AFP3/21「ロシア上院、ウクライナへの軍の派遣を承認」) アメリカのオバマ

    「ロシアが軍事介入」のインパクト | リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2014/03/02
    エネルギーと軍事力の両方を握ると強いって話。どちらも放棄している国もある(最近、外交も放棄してるって噂だが)
  • 中国軍が行った「尖閣を含む沖縄県南部に侵攻する訓練」の内容 | リアリズムと防衛を学ぶ

    アメリカ海軍の大佐が、「中国軍が尖閣諸島を奪取する訓練をしている」と語ったそうです。 ジェームズ・ファネル大佐は、中国軍は自衛隊との短期集中戦に勝利した上で、尖閣諸島を奪取する作戦能力の獲得が新たな任務に加わったとする分析を述べた。2月13日に米カリフォルニア州で開かれたシンポジウムで述べた。 一方、米太平洋軍は発言について「公開情報を元にした個人的分析だ。過去のシンポジウムで彼が述べてきた主張と変わらない」とし、米軍の公式見解ではないとしている。(琉球新報 2014/2/21)(読売新聞2014/2/20)』 とはいえ、どこの国にも物騒なことを言って巷間を騒がす困った軍人はいるものだし…と思いつつ、英語で検索してみると、色々なことがわかりました。必ずしも誇大な発言ともいえないし、攻撃目標は尖閣諸島だけではありませんでした。 ファネル大佐の発言の中身 今回の発言について、アジア太平洋地域の

    中国軍が行った「尖閣を含む沖縄県南部に侵攻する訓練」の内容 | リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2014/02/22
    そりゃあ、県民が驚いて基地の維持に前向きになると解放が遅れるからじゃね?
  • 島をめぐる争い '82 - リアリズムと防衛を学ぶ

    両国が領有権を争っている島へ、一方の市民が不法に上陸しました。 これは、30年前のおはなし。 1982年、南太西洋の島々の領有権をめぐり、イギリスとアルゼンチンが戦争をしました。フォークランド紛争と呼ばれています。 始まりは民間市民の上陸でした。その背景はアルゼンチンの経済が不調で、政権が危うかったこと。そこで、歴史的な経緯から係争中だったフォークランド諸島がクローズアップされました。国民の目をそらすためです。 アルゼンチンの民衆は、政府がやらないなら自分たちが島を取り返すんだと盛り上がります。義勇軍のような気分で、島に不法上陸したり、運動が過熱していきました。 それが政府の選択肢をせばめ、やがて戦争になりました。 その島には名前が2つ 嵐の前の不景気 断たれた退路 あちら側、こちら側 正しさは手段に過ぎない 賽は投げられた 関連記事 その島には名前が2つ その島々には2つの名前があります

    島をめぐる争い '82 - リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2012/08/25
    「相手は悪い」「悪いからには(任意の)罰を与えてられて当然である」と、「正しいことに理由はいらない」が悪魔合体すると。
  • 戦争の誕生 〜ヒトはいつから戦ってるのか? - リアリズムと防衛を学ぶ

    「人類の歴史戦争歴史だ」と言いますが、人類はいつから戦争をしているのでしょう? 近代において、戦争とは国と国とがやるものでした。しかし現代では違います。山賊が自動小銃をもち、海賊がミサイルを放っています。テロリストが飛行機でビルに突っ込むかと思えば、環境保護団体が国家にケンカを売る時代です。テロと戦争、国家とそれ以外の差異は曖昧になり、戦争の定義と、世界の形はゆらぎっぱなしです。未来の戦争と平和はどのような形をしているのでしょう。 そこで、戦争の来歴について調べていくのがこのシリーズです。 今回はぐっと原始にまでさかのぼって、最初の戦争について調べてみます。この辺の時代は初めて学ぶので、まったく不案内な世界です。 戦争はどれだけ古いか 戦車に乗る古代人 首のない古代人 弥生人の要塞 戦争は田んぼから始まる? 戦争を起こす空間 逃げられない空間 戦争の誕生 追記 過去記事 引用文献 戦争

    戦争の誕生 〜ヒトはいつから戦ってるのか? - リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2012/08/08
  • ミューズリーの種類と選び方 - リアリズムと防衛を学ぶ

    ミューズリーにはいろいろな種類があります。主要なメーカーだけでも3、4つ。日で手に入るものでも、1つのメーカーから5種類くらい。 ミューズリーに少し興味持ったけど、検索したら種類が意外とあるらしいし、どっから手を出したものやら?? というアナタへ。 鳥の餌ことミューズリー、少しだけ流行るミューズリーは、スイスの甘くないシリアル。オートミールをベースに、色々まぜたものです。押し麦、からす麦などの麦類。そしてナッツ。レーズンや干バナナ等フルーツも少し。これに砂糖をまぶして焼くと「グラノーラ」になるのだけど、ミューズリは敢えて砂糖まぶしてない、未精製なシリアルです。 これをツイッターとブログでご紹介したところ 鳥のエサをべよう! ミューズリー入門 - リアリズムと防衛を学ぶ 蝉丸Pのレビューのお蔭をもちまして、ミューズリにチャレンジした方がたくさん。勝手ながら引用、紹介させて頂きます。 ニコ

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    REV 2012/05/27
    アイオワ級3番艦の話かと思った。就航直後、近代化改修後…
  • 戦場に社会が見える - リアリズムと防衛を学ぶ

    「人類の歴史は、戦争歴史だ」とはよく言ったものです。なぜなら戦争とは、社会の営みの延長線上にあるからです。戦争と軍隊のカタチは、その時代、その社会のあり方と分かちがたく結びついています。 戦争歴史を追うことは、戦争という切り口で、人類の歴史を追うことなのです。 戦争について知ること 戦争や軍隊は、どこか一般社会から遠くかけ離れたもののように、とかく日では思われがちです。 「日軍事史」では、こう述べられています。 軍事とは、軍隊・軍備・戦争など、文字通り軍にかかわることをさす言葉であり、一般には敬遠さ れることの多いテーマかもしれない。しかし、ここ数年の事態を持ち出すまでもなく、戦争や軍隊の 問題は現代に生きる私たち一人ひとりにとって、無関係でいられないものになっている。 … 平和と民主主義の大切さを考える時に、その対極にあるものを敬遠し忌避するだけでは不十分である。…戦争や軍隊の問

    戦場に社会が見える - リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2012/05/24
    ヨーロッパ史における戦争、オススメ http://d.hatena.ne.jp/REV/20120423/p1
  • 「ヒトはなぜ戦争をするのか?」アインシュタインとフロイトの往復書簡 - リアリズムと防衛を学ぶ

    アインシュタインとフロイトが手紙で議論を交わしたと聞けば、その内容が気になる人は多いでしょう。ましてその内容が「戦争を無くすことはできるか?」だと聞けば、なおさらではないでしょうか。 ある時、”国連”がアインシュタインに提案したそうです。 「誰でも好きな一人を選んで、今の文明でもっとも大切な問いについて書簡を交換して下さい」 アインシュタインは書簡を送る相手にフロイトを指名しました。そしてアインシュタインは、彼が考える「今の文明でもっとも重要な問い」についてフロイトに手紙を書いています。 「人間を戦争というくびきから解き放つことはできるのか?」 ―これが私の選んだテーマです。 アルバート・アインシュタインより、ジグムント・フロイトへの手紙 アインシュタインは戦争を無くすための方法について自説を述べ、フロイトに見解を問うています。フロイトはそれに対し、主に心理学精神分析の見地から返信していま

    「ヒトはなぜ戦争をするのか?」アインシュタインとフロイトの往復書簡 - リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2011/02/26
  • 北東アジアの2つの爆弾 - リアリズムと防衛を学ぶ

    北東アジア・太平洋地域には、武力紛争の恐れが大きい場所が2つあります。今回はこれらと日の関連についてです。 1つは朝鮮半島。北朝鮮韓国との紛争です。昨年2010年の3月には韓国軍の哨戒軍「天安」が北朝鮮によって撃沈され、12月には延坪島への砲撃事件がありました。戦争歴史の中だけの出来事ではなく、いまもって現実の脅威であることが、砲火によって明らかになったといえるでしょう。 もう1つが台湾海峡。中国台湾との紛争です。こちらは朝鮮半島とは対照的に、今は小康状態にあります。しかし戦争の脅威がなくなったわけではありません。中国軍は台湾に侵攻する能力を高めています。また台湾側は中国と友好関係をとりもちつつも、万一に備えて中国土まで届く新しい巡航ミサイル「雄風2E」の製造に入りました(WSJ 2010/12/10)。 朝鮮半島と台湾海峡で、それぞれ韓国台湾の側に立って介入する能力をもち、そ

    北東アジアの2つの爆弾 - リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2011/02/01
    「晴れた日に傘を作る」⇔「傘を作ったから雨が降るんだ」
  • 「万里の長城を、海に ―21世紀の中国海軍」 Bernard D. Cole著 - リアリズムと防衛を学ぶ

    The Great Wall at Sea: China's Navy in the Twenty-First Centuryposted with amazlet at 11.01.17Bernard D. Cole Naval Inst Pr 売り上げランキング: 106200 Amazon.co.jp で詳細を見る 「The Great Wall at Sea: China's Navy in the Twenty-First Century」は、中国の海軍についての学術書です。去年に改訂第二版がでて新しくなりました。中国がどういった領土や経済の権益を守るため、どんな海軍を持ち、それをどう使おうとしているかを詳細かつ明瞭に書いています。下記が目次です。 目次 1 China's Naval Heritage 2 China's Maritime Territorial Interes

    「万里の長城を、海に ―21世紀の中国海軍」 Bernard D. Cole著 - リアリズムと防衛を学ぶ
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    REV 2011/01/18
  • なぜ中国はそんなに空母が欲しいのか? - リアリズムと防衛を学ぶ

    「空母をつくってもおかしいことではない。昔は日も持っていた」 「中国が空母をもつ日 ―江畑謙介の戦争戦略論1」 経済発展には商船隊が、商船隊には海軍が不可欠 現代での商船保護 マラッカ・ジレンマと商船保護 避け難い2つの運動 引用文献 関連記事 「空母をつくってもおかしいことではない。昔は日も持っていた」 中国政府と人民解放軍は、空母の保有に邁進しています。もと駐日大使をつとめた中国政府の武大偉氏は、加藤紘一氏との会談で、こう述べたそうです。 「(第二次世界大戦の当時)日も8から9の空母を派遣した。当時は米国も日も多くの空母を持っていた。中国は今も空母を持っていない。一つつくってもおかしいことではない。通常の武器だ。ほかの国も持っている」と語った。「日も空母持っていた。なぜ中国ばかり」中国高官反発 2010/1/13 asahi.com 中国がいずれ空母を持つと決意したのは、19

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    REV 2011/01/15
  • 中国の離島侵攻プランと『戦略的辺彊』 - リアリズムと防衛を学ぶ

    すっかり門松も取れた頃ですが、遅まきながら明けましておめでとうございます。年も宜しくお願いします。 昨年12月30日、朝日新聞の峯村健司記者がインパクトのある記事を物されました。南シナ海において、中国軍が他国の実効支配する島に侵攻する計画を立てているいうのです。軍事力を背景にして離島の領有権奪取を狙う中国の姿勢が鮮明に現れています。 このような軍事外交の姿勢を理論的に裏づけているのが、徐光裕の「戦略的辺彊」論です。国境は軍事力によって動かすことができるとする理論です。 このように軍事力を裏付けに、積極的に国益の拡張を狙うのは、別に間違ったことではありません。しかし、そんな露骨な計画や理論を公表するのは、21世紀の国家としてはあまりに正直でありすぎます。ここに2周ほど遅れてきた大国としての中国の有り様をみることができます。 他国の離島に侵攻、敵の土を爆撃。そしてアメリカの空母を阻止。 な

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    REV 2011/01/14
    マケドニアとイタリアとペルシャと中国とトルコと英国とドイツと日本が最大版図を争うわけですな。「「「「日本は帝国主義だから駄目!」」」」
  • 「災害の一日前に戻れるとしたら、何をしますか?」と被災者に聞いてみたページがすごい - リアリズムと防衛を学ぶ

    「一日前プロジェクト」をご存知でしょうか。たいへんいい企画だと思うので、ご紹介させて頂きます。「一日前プロジェクト」は地震、津波、豪雨などさまざまな災害に遭った方々に「もし災害の一日前に戻れるとしたら?」と聞いて、小さな物語を集め、発信し、共有するプロジェクトだそうです。プロジェクトが発信している物語、イラストは利用自由。企業の社内報や地域の広報にコラムとして掲載するなど、幅広く活用してOK、むしろドンドン語り継いで行こう、といういうものです。 被災者視線での短い体験談なので、読みやすく、いかにも身につまされます。このブログでは代表的なものをいくつか紹介させていただきます。ご興味をもたれたら、ぜひ元サイトをご覧になってください。 震災の前に知っておけば良かったと、今でも悔やんでいること 分かっていたけど、やらなくて後悔したこと ちょっとした備えで助かった 危機管理のリーダーシップ 被災時の

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    REV 2010/12/07
  • 北朝鮮による砲撃、または「若将軍」のバクチ - リアリズムと防衛を学ぶ

    北朝鮮による砲撃事件についてです。 この事件については「離島の民間人への砲撃」という行動から、2つの意味が汲み取れます。「去年のお返しだ」ということと「わが国を邪魔するとソウルも、こうしてやる」ということです。そういったメッセージを北朝鮮が発信するのは、金正恩の権力継承期という背景のもと、来年2011〜12年が重要な年になるので、早々に軍事的成果をあげる必要があるためではないかと考えられます。 「離島の民間人への砲撃」は何を意味するか? 今回の砲撃は民間人が居住する島をめがけて行われました。民間人そのものを標的とした攻撃は国際人道法で禁じられています。たとえ軍事施設を目標とする攻撃であっても、明らかに多数の民間人を巻き添えにすると明白な場合も同様です。しかし自国民の人権も平然と踏みにじる社会主義国が、まして北朝鮮は、もとより他国民の人権だの国際法だのはあまり気にしないのでした。 ここからは

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    REV 2010/11/26
  • 流出犯の自白と、2つの事件の混同 - リアリズムと防衛を学ぶ

    尖閣沖の衝突事件の捜査資料であるビデオがYoutubeに流出した事件で、ビデオを流出させた容疑者が自白し、警視庁に引き渡されました。他方で、容疑者が所属している神戸海上保安部には激励の声が数多く届いています。しかし「漁船衝突事件」と「ビデオ流出事件」は関連してはいても別々の事件なのであって、切り分けて考えるべきものです。その上で、「ビデオ流出事件」について法に則った手続きを踏むとともに、「漁船衝突事件」においてその手続きを曲げたことについて、地検と政府はあらためて説明せねばならないでしょう。 自白した海上保安官 容疑者は神戸海上保安部に所属する海上保安官です。ビデオのアップロードが神戸の漫画喫茶から行われたと発覚したのがキッカケになり、自白がなされました。(時事通信11/10) 10日午前9時10分ごろ、乗組員の間で「神戸の漫画喫茶から映像投稿」とのニュースが話題になり、主任航海士の様子が

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    REV 2010/11/11
    ビスマルクと参謀本部、共に強力だったプロイセン。軍の独走を政治が抑えられなかった第一次世界大戦。軍が政治へ関与することを止めた結果は…
  • ビデオ流出による3つの問題 - リアリズムと防衛を学ぶ

    尖閣諸島沖で中国漁船が海保の巡視船に体当たりしてきた事件で、公開だ、非公開だと議論になっていたビデオがYoutubeに流出しました。ビデオの内容と検証画像は「週刊オブイェクト」で見られます(参照「尖閣衝突ビデオが流出 : 週刊オブイェクト」)。NHK他の報道によればこのビデオは物の可能性が高いようです。すでに海保はこれを物とみて、流出経路の調査をはじめました。(NHK 11/5) この流出事件にはネット上、報道ですでに色々な意見が出されていますが、大別すれば論点は3つに分かれるでしょう。第一にはこのビデオの公開に一貫して抵抗、反対し続けた政府の判断と能力への疑問です。第二には、恐らく個人的な暴走によってかかる流出をおこなった容疑者の処罰と統制の問題です。第三にはこのような流出が可能であった、海保、ひいては日政府の情報保全体制の問題です。 政府の問題 流出ビデオの内容は、これまで断片的

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    REV 2010/11/08