ベニクラゲ類 (Turritopsis spp.) はヒドロ虫綱に属する、いわゆるクラゲの一グループである。日本には少なくとも未記載種を含め3種が生息すると考えられている。雌雄が性的に成熟した(有性生殖が可能な)個体がポリプ期へ退行可能という特徴的な生活環を持つことで、「不老不死のクラゲ」として知られる。世界中の温帯から熱帯にかけての海域に分布する。 ベニクラゲ類は直径 4-10 mm程度の小さなクラゲである。透けて見える消化器が赤色である種もいる。ベニクラゲ類の形状はベル型で、傘の直径と高さはほぼ等しい。外傘や中膠は均一で薄い。胃は明るい赤色、あるいは黄色で大きく、横断面は十字型である。若い個体は外縁に沿ってわずかに8本の触手を持つが、成熟したものは 最多で数百本の触手を備える。触手の内側に眼点があり、これも鮮やかな赤である。 2014年9月に久保田信が出版した「魅惑的な暖海のクラゲたち