医療法人「徳洲会」グループをめぐる選挙違反疑惑は12日、自民党の徳田毅(たけし)衆院議員(42)の姉ら計6人が逮捕される事態に発展した。姉2人は創設者・徳田虎雄前理事長(75)とともに、日本最大の医療グループの実権を握ってきた。現場の職員からは「医療を続けるには、組織を一新するしかない」と悲痛な声があがる。 「組織ぐるみの選挙違反だったのはみんな分かっている。親族らの刑事責任が問われるのは当然。遅いくらいだ」。12日、ある病院の職員は言い切った。 東京地検特捜部が、徳洲会東京本部などに家宅捜索に入ったのは9月17日だった。虎雄氏は同21日、側近幹部を前に「いい弁護士をつけた。(裁判で検察と)とことん闘う」と宣言。その後、検察の聴取に対しても、虎雄氏や親族らは相次いで選挙違反への関与を否定した。 「組織の命令で選挙運動をしてきたのに、虎雄氏らが否認しているとの報道が出るたび、職場に失望が広が