古代の日本で作られていた幻の乳製品「蘇(そ)」が注目を集めている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校措置で、学校給食向けの牛乳が行き場を失う中、家庭で「蘇」を作り、牛乳消費を盛り上げようとする動きが広がっている。大手料理レシピ検索サイトでは検索頻度が急上昇しており、専門家からは「平安時代以来のブームの再来」との声も上がる。 「蘇」は、飛鳥時代から平安時代にかけて作られていたとされる古代日本の乳製品。都が置かれた京都や奈良の貴族階級を中心に食べられていたと考えられている。現在は文献には残るものの、製法が失われた幻の食品となっている。 「蘇」がどのような食べ物だったのか諸説あるが、平安時代の古文書「延喜式」には「生乳1斗を煮詰めると、1升の(容積の)蘇が得られる」とあり、生乳を約10分の1に加熱濃縮した加工品だったと考えられる。 全国の小中高校の休校措置を受け、学校給食向けの牛乳が行き場を
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