ガーナ人の男性が強制送還中に急死したのは入国管理局の職員による制圧行為が原因だとして遺族が国に損害賠償を求めた裁判で、最高裁は遺族の上告を退ける決定をしました。 ガーナ人のアブバカル・アウドウ・スラジュさん(当時45)は、パスポート不所持の疑いで逮捕され、2010年に強制送還される際、成田空港の飛行機内で急死しました。遺族は「入国管理局の職員により、口にタオルで猿ぐつわをされ、前かがみにさせられて呼吸が困難になり窒息死した」として、国に1億3000万円余りの損害賠償を求めていました。1審の東京地裁は、死因を窒息死としたうえで、職員の制圧行為は「必要性、相当性を明らかに越えるもので違法」として国の責任を認め、約500万円の支払いを命じました。一方、2審の東京高裁は、「スラジュさんの心臓には腫瘍(しゅよう)の存在が認められ、不整脈が生じて心停止した。制圧行為と因果関係があるとはいえない」として
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